活力ある小集落実現プロジェクトの概要

ページ番号1040852  更新日 令和6年3月13日

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1 プロジェクトのねらい

 人口減少と少子高齢化の急速な進行は、地域の社会経済に様々な影響を与えることが懸念されており、こうした中、人や地域のつながりが大切にされている岩手県の風土を土台としながら、第4次産業革命技術や遊休資産を生かした生活サービスの提供、人材・収入の確保、都市部との交流の促進など、地域の課題解決に向けた住民主体の取組の促進を通じて、将来にわたり持続可能な活力ある地域コミュニティの実現を目指します。

2 課題と展望

ア [結(ゆい)]の精神に代表される、地域の中で助け合い、協力し合う、人や地域のつながりを大切にした様々な地域コミュニティ活動が行われてきました。

イ 一方で、人口減少・少子高齢化の進行により空き家や耕作放棄地が増加しているほか、地域コミュニティ機能の低下や担い手の不足など、集落維持が困難になることが懸念されており、既存の地域社会の枠組みでの対応が困難になってきています。

ウ 小集落が点在している中で、商店、金融機関、診療所等の閉鎖や統合などにより、買い物や医療などの日常の生活サービスの利用が困難になってきていることに加え、公共交通機関の縮小・撤退に伴う、高齢者などの社会的交通弱者が増加しています。

エ 国内の一部地域では、第4次産業革命技術を活用した自動走行化などの実証化の取組が行われており、こうした先端技術の導入や遊休資産の活用により、地域の産業・経済の活性化や日常生活の利便性の向上につなげていくことが必要です。

3 内容

(1) 第4次産業革命技術を活用した日常生活の支援や世代間交流の促進

ア 情報通信技術(ICT)等を活用した遠隔健康相談や医療・介護情報の一元化による健康管理の推進、的確な防災情報の提供など、住民の安全・安心な暮らしの確保

イ デマンド交通など、地域の実情に応じた地域公共交通の確保や、配車アプリの活用、自動走行化などの取組の研究・実装化による通院・買い物に係る移動手段の確保

ウ 見守りアプリによる子育て・高齢者の見守りや、高齢者施設を活用した子育て支援の推進など、地域で子育てや世代間交流を促進する環境の整備

エ 遠隔地指導や先端技術を活用した民俗芸能・文化の継承など、地域内外との多様な交流の推進

オ 情報リテラシーの向上や情報通信基盤の整備など、高齢者を含めた地域のあらゆる住民が情報通信技術(ICT)等を活用できる環境づくりの推進

(2) 人と人とのつながりを守り、育てる仕組みの構築

ア 遊休施設を活用し、世代間交流スペース、行政窓口、産直施設など、住民サービスや交流機能を持つワンストップ拠点の整備の促進

イ コミュニティビジネスや行政サービスの代行等、住民サービスを担う地域運営組織の育成

ウ 地域資源を生かした体験交流プログラム等による都市と農山漁村との交流の推進

エ 企業等と連携し、農林水産物の6次産業化などによる地域コミュニティを支える稼ぐ仕組みづくりの推進

オ 起業や事業承継、空き家の活用による若者の定着や、コミュニティビジネス、農福連携などによる多様な主体が活躍できる環境づくりの推進

(3) プロジェクト推進に向けた連携体制の構築

ア 市町村や大学、NPO、企業のほか、地域の商工、農林水産業、福祉などの各種団体や郵便局などの多様な主体が参画する、先端技術等の活用による持続可能なコミュニティ形成に向けた研究の推進

イ 住民意識の醸成や、国等の支援制度を活用した先端技術の実装化に向けた取組などにより、地域の特性に応じた地域コミュニティモデルの創出と、全県への波及に向けた取組事例やそのノウハウの共有、地域コミュニティ間の交流の促進による普及・拡大

ウ 企業との共同プロジェクトの推進や、地域資源、再生可能エネルギーなどを活用した財源の確保による持続可能な推進体制の構築

エ 市町村や地域への外部専門人材によるアドバイザー派遣や、地域おこし協力隊などの人的支援制度を活用した地域のリーダー・担い手の確保・養成

オ 中間支援団体の育成、ネットワークの構築による支援体制の構築

4 プロジェクトで目指す姿

ア 第4次産業革命技術の活用により、健康管理や通院・買い物などの日常生活の利便性が確保され、小さな集落においても住民が住み慣れた地域で、安心して暮らし続けています。

イ 住民サービスや交流の拠点を中心に、世代間交流やコミュニティビジネスなどの活動が活発に行われるなど、地域の課題解決に向けて若者、女性、高齢者など全ての世代が活躍する住民主体の取組が行われています。

ウ 農林水産物や文化などの地域資源を生かした都市部など地域外との交流が活発に行われ、関係人口や移住者の拡大による担い手の確保などにより持続可能な地域コミュニティが形成されています。

エ 地域コミュニティ間の交流や情報交換が活発に行われ、県内各地で、地域の創意工夫を凝らした住民が主体となった地域コミュニティ活動が広がっています。

このページに関するお問い合わせ

ふるさと振興部 県北・沿岸振興室 県北振興担当
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