北上川バレープロジェクトの概要

ページ番号1041994  更新日 令和3年6月28日

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岩手県では、2019年策定した「いわて県民計画(2019~2028)」において、「新しい時代を切り拓くプロジェクト」として岩手県を3つのゾーンに設定し、それぞれの発展の形を描くゾーンプロジェクトを掲げています。

このページでは、県央・県南広域振興圏で取組を進めている「北上川バレープロジェクト」についてご紹介します。

1 プロジェクトのねらい

 県央広域振興圏と県南広域振興圏にまたがる北上川流域において自動車や半導体関連産業を中心とした産業集積が進み、新たな雇用の創出が見込まれることを生かし、両振興圏の広域的な連携の更なる促進や、第4次産業革命技術のあらゆる産業分野、生活分野への導入などを通じて、働きやすく、暮らしやすい、21世紀にふさわしい新しい時代を切り拓く先行モデルとなるゾーンの創造を目指します。
 また、本プロジェクトの成果が速やかに他地域に波及していくとともに、広く県民がその生活利便性を享受することによって、県民全体の暮らしが豊かになることを目指します。

2 課題と展望

ア 北上川流域では、県央広域振興圏の都市機能や学術機関・IT産業等の集積、県南広域振興圏のものづくり産業の集積、両振興圏に共通する農業生産基盤や文化・スポーツ施設、豊富な観光資源など、産業集積と生活環境、豊かな自然が調和しています。

イ 自動車や半導体関連産業を中心とした産業集積により、本地域では、今後5年間で5千人の雇用の創出が見込まれています。これにより、生活関連サービスや教育、観光、スポーツ、文化芸術など「人」に関わる様々な需要の高まりも見込まれます。

ウ 本地域では、製造現場におけるモノのインターネット(IoT)化やスマート農業の取組など第4次産業革命技術の導入が図られつつあるものの、働きやすさや暮らしやすさを実現するためには、新たな情報通信技術インフラである5G通信規格の実用化を視野に入れ、産業分野や生活分野への更なる導入促進が必要です。

エ 中小企業や小規模事業者、農林業従事者、地方自治体等における第4次産業革命技術の導入促進を担う人材の確保・育成が必要です。

3 内容

(1)広域的な連携の促進等による IT 産業や学術機関との連携など北上川流域の強みを生かした産業振興・生活環境の更なる充実

IT産業、学術機関、産業支援機関等が集積する県央広域振興圏とものづくり産業が集積する県南広域振興圏双方の強みの掛け合わせによる北上川流域全体の産業の高度化・高付加価値化、生活環境の充実

(2)産業分野・生活分野への第4次産業革命技術の導入の促進と新たな技術を拓く人材の確保・育成

ア 産業分野への第4次産業革命技術の導入促進及び産業の高度化、イノベーションを創出する環境の整備

イ 子育てや高齢者の見守り、健康管理、防災情報の提供など生活分野への第 4次産業革命技術の導入促進

ウ サイバー空間と現実空間との融合による「人・産業・社会をつなぐ」取組の推進(例:妊娠されている方が、自動運転の移動サービスで家から病院まで移動する車中で、簡易な健康診断が行われ、その結果が即座に病院に転送されることで、病院でのスムーズな診察が可能になるような取組)

エ 産業革命・生活革命に資する新たな技術開発、実証実験等を行うフィールドの提供及び研究者・技術者等の受入れ

オ 県内高校、高等教育機関、県立職業能力開発施設、公設試験研究機関等の連携による、現場と先端技術双方の知識を兼ね備えた高度技術人材の育成

(3)多様な主体との連携・協働によるプロジェクト推進体制の構築

ア 地域の産業界、自治体、支援機関、学術機関に加え、第4次産業革命技術に知見を有する国内外の民間事業者、学識経験者等による戦略的プラットフォームを構築

イ 北上川流域の豊かな生活環境の中で、多様な産業・職業への就業が可能であるといった特徴について、県内外への継続した普及啓発を実施するなど、本地域への興味・関心を高める取組の推進

4 プロジェクトで目指す姿

ア 産業集積が地域経済に好循環をもたらし、多様な産業・職業の雇用が確保されるとともに、県央広域振興圏と県南広域振興圏の広域連携があらゆる分野で進み、両振興圏の強みや地域資源などを相互に活用した産業の振興や、新たな製品・サービスが創出されることにより、希望する仕事に就き、仕事のやりがいが実感でき、必要な収入や所得が得られる地域になっています。また、北上川流域において多様なサービスが充実し、広く県民の皆さんがその利便性を享受しています。

イ 5G通信規格の実用化と、産業分野や生活分野への第4次産業革命技術の導入が促進されることにより、製造業や農業、建設業、福祉などの現場における作業の省力化や生産性向上など、より働きやすい環境が整備されるとともに、子育てや高齢者の見守り、交通など各種生活関連サービスの高機能化など、より暮らしやすい生活環境が実現しています。また、これらの成果が随時、速やかに他地域に波及していくことで、より働きやすく、暮らしやすい岩手県となっています。

ウ 第4次産業革命技術が産業分野や生活分野へ浸透することにより、「人・産業・社会」がつながり、必要なもの・サービスが、必要な時に、必要なだけ利用できるなど、社会の様々なニーズに対応し、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、いきいきと快適に暮らすことのできる社会が実現しています。

エ 県内外の研究者や技術者、学生などが北上川流域で技術開発や実証実験を行うことにより、次々とイノベーションが創出され、高度技術人材の育成も図られています。

北上川バレープロジェクトの目指す姿

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