令和7年7月11日知事会見記録

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開催日時

令和7年7月11日10時00分から10時15分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いいたします。

記者
 先週の話になるのですけれども、(7月)4日に北上市内で81歳の女性が家の中でクマに襲われて亡くなるという非常に痛ましい事案が発生したのですけれども、県として現在注意報を警報に切り替えて警戒を呼びかけているところではありますけれども、県として改めて今回の事案を踏まえた対応についてお伺いできればと思います。

知事
 今回犠牲になられた方の御冥福をお祈りしたいと思います。去年(令和6年)のクマ出没数はおととしに比べて少なかったのですけれども、今年(令和7年)は多かったおととし並みの出没数がありまして、やはりクマに対する注意、警戒は岩手県内必要な状況であります。今回北上の事例は住宅を農地や、また、林が取り囲むようなところで、そこに川や山がつながっていて、それでクマが隠れながら民家に食料を求めて出没しているという状況なのだと思いますけれども、その状況に応じてしっかりとした対応をしていかなければならないということだと思います。
 山菜採りとか、山に入っていってクマに遭遇ということについては、そういうことをやる際にはクマと遭遇しないような注意、警戒を求めるわけですけれども、家のほうにクマがやってくるということについては、基本はクマにとって食べ物となるようなものが家の周辺にないようにするということ、そして、家の中とか小屋の中とかに入られないような戸締まりとか、そういう注意をするということであります。
 ただ、そういった注意をしても鍵を破られたりとか、壁を壊されたりしてのクマの侵入ということがありますので、ここは一つには山と平地の間にクマが隠れられないようにして、人が住んでいるところとクマがいるところを一線を画すようなことをやっていかなければならないということがありますし、また、個体数管理ですね、ここは残念ながらやはりクマの数を減らすということをしていかなければならない局面ですので、指定管理鳥獣にもなっていますので、シカなどと同様にクマのほうもやはり数を減らすということを全県的にやっていきたいと思います。

記者
 私から2点伺います。まず、参(議)院(議員)選(挙)について伺います。参院選も中盤に差しかかりまして、報道各社の序盤情勢も出ております。自公の過半数維持が微妙な情勢だという報道も多々ありますけれども、知事は現在の情勢についてどう御覧になっているかお聞かせください。

知事
 日本全体については、報道を断片的に見ているだけではありますけれども、参議院での自公過半数が微妙だという報道が多いのだと思います。もともと去年(令和6年)の総選挙で衆議院で自公で過半数に至らなかったということで、新しい内閣、自公連立内閣ではない内閣というのが国民が求めているのではないかという議論はそこからずっとあるのですけれども、今回の参院選で、やはりそうなのだという結果に近づいていっているのだと思います。ですから、選挙の結果を受けて、より国民の民意を反映し、そして、国民が求めていることを力強く進められる新しい内閣というのが求められてきているのだと思います。

記者
 ありがとうございます。あと、話題替わりまして、先日アメリカのトランプ大統領が8月1日から日本に25%の関税を課すというふうに表明されました。これについて、まず知事の御所感をお聞かせください。

知事
 改めて関税を巡る制度というのは第二次大戦後、GATT(ガット:関税及び貿易に関する一般協定)から始まってWTO世界貿易機関という、そういう基本的に全ての国が参加する枠組みで話し合って関税などの制度を決めていくということが基本なのだと思います。ですから、個別の交渉、まして個別の国々に書簡を出して、それで制度を決めるというやり方は好ましくないのだと思います。やはりアメリカの国民の皆さんにとっても関税がいろいろな国に対して一斉に上がって、そして、またその上がり方が国によってばらばらというのは、アメリカ国民の皆さんにとってもあまりいいことではないのではないかなと思いますので、そこはアメリカも今のやり方をちょっと考え直したほうがいいのではないかなと思います。

記者
 ありがとうございます。ちょうどアメリカといいますか、知事が正にトップセールスに今後向かわれるというところで、これまでの会見での質問もありましたけれども、県産の米であったり、日本酒であったり、牛肉といったものも主要な輸出先としてアメリカがあると思いますけれども、県内経済への影響というのが今後どう懸念されるのかというところの分析と、あと日本政府に対して、知事としてはどのようなことを求めていきたいとお考えでしょうか。

知事
 約30年くらい前には一人当たりのGDPで、日本のほうがアメリカより上だったのです。個人、個人が使えるお金のゆとりというのは30年前は日本人一人一人のほうがアメリカ人一人一人より多かったのですけれども、その後日本の一人当たりGDPがずっと停滞して増えない間に、アメリカの一人当たりGDPはもうぐいぐい3倍ぐらいに増えていまして、今アメリカの一人当たりGDPは日本の倍以上ありますので、アメリカの一人当たり個人が使えるお金の量というのは日本の倍以上あるわけです。そういう中で、日本のお米とか、牛肉とか、農産物を非常に愛好する人たちが多少高くても買うということについては一定のニーズがあると思っておりますので、そこにきちんとアプローチしていけば今の関税政策がしばらく続くとしても一定の需要はあると思っておりますし、関税は下がったほうがいいのですけれども、いろいろな交渉の結果、関税が下がることも期待しつつ、今の水準でも売れるのだということでPRしていきたいと思います。
 あとは、関税と関係ないのがインバウンド観光でありまして、アメリカでの岩手の物産の宣伝というのは観光の宣伝と重なりますので、仮に関税のせいでアメリカでの売れ行きが思うように伸びなくても、しかしそれは観光のほうの宣伝にはなり、コロナ前の1.5倍ぐらいに増えているアメリカからの観光客が、岩手に対して更に増えていくような宣伝にもなりますので、そういうインバウンド観光振興効果も期待しています。

記者
 ありがとうございます。8月まではまだ交渉の余地があるような言い回しでのトランプ大統領の投稿もありましたけれども、やはり更なる関税の、25%を引き下げるという交渉というのは政府に対して求めるという理解でよろしいのでしょうか。

知事
 日本政府が単独でやるのか、それとも改めて、WTOというのは今でも存在していますし、そういう多国間交渉としてやるのか、いろいろなやり方あると思いますけれども、その中で関税の正常化を期待します。

記者
 ちょっと話題戻りまして、北上市のクマについてなのですけれども、先ほど北上市からの発表で、今朝、北上市和賀町の山口でクマ1頭が駆除されたという発表がありました。同一の個体かはまだ確認中なのですけれども、ツキノワグマの習性を考えると同一の個体の可能性も高いと思うのですけれども、事案が発生して1週間たって駆除に至った受け止めを教えていただけますか。

知事
 今後調査が進んで、実態が解明されていくということで大きい前進があったというふうに受け止めます。そして、クマもそれぞれ個性があるようですので、家のそばに仕掛けるわなだとなかなか捕まらないというような、人間側のいろんな経験も重ねてクマのほうもまたいろいろ経験を重ねて近づいてきたり、逃げたりする中、駆除という形に至ったというのは、不幸な出会いの仕方がそういうクマの命が失われるという不幸な結果にはなるのですけれども、ただ人間側の安全を確保し、生活や、また、経済がきちんと動いていくということについては、回復の方向に向かっているということはよかったと思います。

記者
 フジドリームエアラインズが10月に(いわて)花巻空港と福岡空港を結ぶ定期便を新たに開設することを決めましたが、知事の受け止めをお聞かせください。

知事
 フジドリームエア(ラインズ)、FDA、(いわて)花巻=福岡線を開設ということで、地方と地方をつなぐというフジドリームエア(ラインズ)の経営方針の中で今回そういうことをしていただけるということについて感謝申し上げたいと思います。岩手県から福岡県、さらに、九州というところは、人の行き来、そして、経済関係が拡大していく可能性が広がっていると思いますので、そういうことを期待いたします。

広聴広報課
 以上をもちまして記者会見を終了いたします。

次回記者会見

次の定例記者会見は7月18日(金曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
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