豚流行性下痢

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1008080  更新日 平成31年2月20日

印刷大きな文字で印刷

豚流行性下痢(PED)を予防しましょう!

 豚流行性下痢は、平成25年10月に国内では7年ぶりに発生が確認され、全国の多数の農場で発生が確認されました。県内では、平成26年に18例の発生が確認され、その後、平成27年に1例の発生が確認されています。

 全国的にPEDの発生がピークだった平成26年4月から、すでに3年以上経過していますが、国内での発生は依然として継続しています。今一度、PEDの特徴について確認し、引き続き発生を防止するため、消毒の徹底等の対策に努めましょう。

PEDの防疫対策

1 飼養衛生管理の徹底及びワクチンの適正使用

 PEDの防疫対策は、日頃からの飼養衛生管理の徹底とワクチンの適正使用が基本となります。ワクチンの効果は、感染予防ではなく、子豚の発症の阻止及び症状の軽減(乳汁中の抗体が、哺乳により子豚の腸管粘膜表面を覆いウイルスを中和することで感染を防止、もしくは症状を軽減する。)であり、良好な畜舎環境の維持、ウイルスの侵入防止及びウイルス量の低減措置がより重要です。

2 畜産関係施設における対策の徹底

 畜産関係施設(と畜場、化製場及び死亡獣畜取扱場並びに共同糞尿処理場等)では、入退場時に車両、靴底、手指、運転席の足下マット等の洗浄・消毒を確実に実施するようお願いします。

PED(届出伝染病)の特徴

原因:コロナウイルス科アルファコロナウイルス

区分 内容

ウイルス伝播

  • 不顕性感染の候補豚の導入、汚染物(器具、機材、着衣、長靴など)
  • 汚染車両(出荷、餌、斃死豚処理や糞尿処理など)
  • 豚以外のウイルス媒介宿主(イノシシ、犬、猫、キツネ、ハエなど)
臨床症状
  • 哺乳豚:激しい水溶性下痢、嘔吐、脱水、削痩、死亡
  • 泌乳中母豚:下痢、嘔吐、食欲不振、乳汁中のウイルス分泌による哺乳豚の感染、泌乳量低下、泌乳停止による哺乳豚死亡率の増加
感染経路
  • 糞便を介した経口感染
感染部位
  • 小腸、結腸

ウイルス排泄

  • 糞便、嘔吐物、感染母豚の乳汁

ウイルス

検出期間

  • 糞便中:4週間、鼻腔スワブ:3週間、口腔液:4週間、血清:感染後3から7日(中和抗体は11週間)
【ウイルス感染による宿主の反応と採材時期】

感染から感染後

1週

感染後

1週から2週

感染後

2週以降

ウイルス分離

±

-

遺伝子検出

++

-

抗体検出

-

++

診断

ウイルス検出

ウイルス検出と抗体検出

抗体検出

※感染1週間以内はウイルス分離及び遺伝子検出、感染2週間以降は抗体検出

PEDウイルスに効果のある消毒薬

 エタノール、クロロホルム、ヨウ素系消毒薬、塩素系消毒薬、逆性石鹸、グルタールアルデヒド、生石灰、消石灰など市販の消毒薬は効果があります。

関連情報

PEDの発生状況

農林水産省ホームページ

このページに関するお問い合わせ

岩手県県南家畜保健衛生所 中小家畜課
〒023-0003 岩手県奥州市水沢佐倉河字東舘41-1
電話番号:0197-23-3531 ファクス番号:0197-23-3593
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。