はんざいと刑事のかつどう

ページ番号3000779  更新日 令和5年10月5日

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テレビ番組(ばんぐみ)の刑事物(けいじもの)などでやっている刑事(けいじ)の活動(かつどう)は本当(ほんとう)ですか?

捜査(そうさ)には、犯罪現場(はんざいげんば)を観察(かんさつ)して犯人(はんにん)の手(て)がかりを見(み)つけたり、犯人(はんにん)を見(み)た人(ひと)(目撃者(もくげきしゃ))を探(さが)して様子(ようす)を聞(き)いたり、犯人(はんにん)と思(おも)われる人(ひと)を尾行(びこう)したり、犯人(はんにん)が犯罪(はんざい)を行(おこな)うと思(おも)われる場所(ばしょ)を張(は)り込(こ)んだりするものがあります。みなさんが見(み)ているテレビ番組(ばんぐみ)の刑事(けいじ)も、やはり同(おな)じような捜査(そうさ)をしており、この点(てん)では本物(ほんもの)の刑事(けいじ)に近(ちか)いと言(い)ってよいでしょう。

ただ、テレビ番組(ばんぐみ)の刑事物(けいじもの)はドラマですから、刑事(けいじ)が簡単(かんたん)にけん銃(じゅう)をうったり、犯人(はんにん)となぐり合(あ)ったりしていますが、本物(ほんもの)の刑事(けいじ)は、犯人(はんにん)が暴(あば)れたり抵抗(ていこう)したりすれば、けん銃(じゅう)を使用(しよう)したり押(お)さえつけたりすることはありますが、刑事(けいじ)がむやみに犯人(はんにん)となぐり合(あ)いをするようなことはありません。

テレビ番組(ばんぐみ)の刑事物(けいじもの)では、とても短(みじか)い期間(きかん)に事件(じけん)が解決(かいけつ)する場合(ばあい)が多(おお)いのですが、実際(じっさい)の事件(じけん)はそう簡単(かんたん)ではなく、解決(かいけつ)するためには刑事(けいじ)の長期間(ちょうきかん)にわたる粘(ねば)り強(づよ)い捜査(そうさ)が必要(ひつよう)です。

捜査(そうさ)の警察官(けいさつかん)(刑事(けいじ))はなぜ制服(せいふく)を着(き)ていないのですか?

刑事(けいじ)の仕事(しごと)は、犯罪(はんざい)を捜査(そうさ)して犯人(はんにん)をつかまえることです。

刑事(けいじ)が制服(せいふく)を着(き)ていると、警察官(けいさつかん)であることを犯人側(はんにんがわ)に知(し)られてしまい、犯人(はんにん)に逃(に)げられたり、証拠(しょうこ)を隠(かく)されたりしてしまうからです。

刑事(けいじ)のことを「デカ」というのはなぜですか?

はっきりしたことは分(わ)かりませんが、明治時代(めいじじだい)の刑事(けいじ)が着(き)ていた「角袖(かくそで)」という和服(わふく)(着物(きもの))に関(かか)わっているようで、この「角袖(かくそで)」の4文字(もじ)を最初(さいしょ)と最後(さいご)の2文字(もじ)「カデ」を、さらにこれをひっくり返(かえ)して「デカ」という言葉(ことば)ができたそうです。

なぜ、中(なか)の2文字(もじ)を取(と)り除(のぞ)いたり、ひっくり返(かえ)したのかは分(わ)かりません。

警察(けいさつ)は言葉(ことば)をひっくり返(かえ)すのが好(す)き!

犯罪(はんざい)があったことを明(あき)らかにするために、犯人(はんにん)の家(いえ)などに行(い)って証拠品(しょうこひん)をさがしたりすることを「ガサ」と言(い)いますが、この言葉(ことば)ができたのも「さがす」という言葉(ことば)の“す”を取(と)り除(のぞ)いてひっくり返(かえ)したものと言(い)われています。

刑事(けいじ)の持(も)ち物(もの)は何(なん)ですか?

ふだんは、警察官(けいさつかん)であることを証明(しょうめい)する警察手帳(けいさつてちょう)や、筆記用具(ひっきようぐ)などを持(も)っています。そして、犯人(はんにん)をつかまえに行(い)くときなど必要(ひつよう)な場合(ばあい)は、けん銃(じゅう)や手錠(てじょう)などを持(も)ったり、防弾(ぼうだん)チョッキを着(き)たりします。

鑑識(かんしき)とはどんなことをする仕事(しごと)ですか?

鑑識(かんしき)とは、高度(こうど)な科学的知識(かがくてきちしき)や技術(ぎじゅつ)を用(もち)いて、犯人(はんにん)が現場(げんば)に残(のこ)した物(もの)や犯罪(はんざい)に使(つか)われた物(もの)などを集(あつ)めたり、犯罪(はんざい)が行(おこな)われた形跡(けいせき)を調(しら)べたり、写真(しゃしん)などをとったりして、その物(もの)が何(なん)であるかを調(しら)べ、さらに、それを残(のこ)した人(ひと)との結(むす)びつきを解明(かいめい)し、犯人(はんにん)の発見(はっけん)や犯罪(はんざい)の証明(しょうめい)に役立(やくだ)てようとする仕事(しごと)をいいます。

指紋(しもん)、足跡(あしあと)、血液(けつえき)は、これらを分析(ぶんせき)したり、今(いま)までにつかまった犯人(はんにん)のものと比(くら)べたりして、犯人(はんにん)を見(み)つけ出(だ)します。

また、肉眼(にくがん)で見(み)ることのできないようなごく小(ちい)さな物(もの)でも、電子顕微鏡(でんしけんびきょう)などを使(つか)って分析(ぶんせき)することで、犯人(はんにん)の手(て)がかりとなることがありますから、例(たと)えば、ひき逃(に)げ事件(じけん)で小(ちい)さな塗膜片(とまくへん)が見(み)つかれば、逃(に)げた車(くるま)の種類(しゅるい)を特定(とくてい)することができます。このため、糸(いと)くずのような繊維(せんい)、ペンキなどの塗膜片(とまくへん)、ガラス片(へん)、毛髪(もうはつ)、金属片(きんぞくへん)などを集(あつ)める活動(かつどう)を行(おこな)っています。

犯罪(はんざい)は年間(ねんかん)どれくらい起(お)きているのですか?

岩手県内(いわてけんない)では令和(れいわ)4年中に、2,655件(けん)の事件(じけん)が発生(はっせい)しています。このうち一番多(いちばんおお)い事件(じけん)は、自転車泥棒(じてんしゃどろぼう)や万引(まんび)きなどの窃盗犯罪(せっとうはんざい)です。

悪(わる)いことをして、警察(けいさつ)に補導(ほどう)された少年(しょうねん)は、年間何人(ねんかんなんにん)くらいいますか?

令和(れいわ)4年中に盗(ぬす)みやけんかなどの刑法(けいほう)の罪(つみ)を犯(おか)して、警察(けいさつ)に補導(ほどう)された14歳以上(さいいじょう)20歳未満(さいみまん)の少年(しょうねん)の数(かず)は、67人(にん)にもなります。

また、刑法(けいほう)に触(ふ)れる行為(こうい)をして補導(ほどう)された14歳未満(さいみまん)の少年(しょうねん)の数(かず)は、53人(にん)でした。

暴力団(ぼうりょくだん)とはどんな人(ひと)をいうのですか?

暴力団(ぼうりょくだん)とは、金(かね)もうけのために暴力(ぼうりょく)をふるうなど、社会(しゃかい)のきまりを平気(へいき)でやぶる悪(わる)い人(ひと)たちが集(あつ)まった集団(しゅうだん)のことです。

暴力団(ぼうりょくだん)は、けん銃(じゅう)を使(つか)うなどして、私(わたし)たちのくらしの安全(あんぜん)をおびやかしています。

暴力団(ぼうりょくだん)のことを「ヤクザ」というのはなぜですか?

はっきりしたことは分(わ)かりませんが、昔(むかし)、花札(はなふだ)を使(つか)った「三枚(さんまい)」というばくちがあり、その勝負(しょうぶ)の中(なか)で8(ヤ)、9(ク)、3(ザ)の目(め)が出(で)ると勝(か)ち目(め)がないことから、役(やく)に立(た)たないとか、ばくちうちという意味(いみ)でヤクザという言葉(ことば)が使(つか)われるようになったとも言(い)われています。

暴力団(ぼうりょくだん)をなくすにはどうしたらよいのでしょうか?

警察(けいさつ)では、毎年犯罪(まいとしはんざい)を行(おこな)った暴力団員(ぼうりょくだんいん)を大勢(おおぜい)つかまえています。また、平成(へいせい)3年には暴力団対策法(ぼうりょくだんたいさくほう)という新(あたら)しい法律(ほうりつ)が作(つく)られ、暴力団(ぼうりょくだん)をなくすための努力(どりょく)が続(つづ)けられています。

けれども、人々(ひとびと)が怖(こわ)いから、めんどくさいからなどの理由(りゆう)で暴力団(ぼうりょくだん)に金(かね)を渡(わた)したり、警察(けいさつ)に被害(ひがい)の届(とど)け出(で)をしなかったりすると、警察(けいさつ)の取(と)り締(し)まりもうまくいきません。まして、自分(じぶん)の商売(しょうばい)をうまく進(すす)めるために暴力団(ぼうりょくだん)を利用(りよう)するような人々(ひとびと)がいるのでは、暴力団(ぼうりょくだん)はなくなりません。

暴力団(ぼうりょくだん)をなくすためには、国民一人(こくみんひとり)ひとりが暴力団(ぼうりょくだん)を恐(おそ)れないこと、暴力団(ぼうりょくだん)に金(かね)を渡(わた)さないこと、そして暴力団(ぼうりょくだん)を利用(りよう)しないことの3つを実行(じっこう)していく必要(ひつよう)があります。

麻薬(まやく)や覚(かく)せい剤(ざい)の乱用(らんよう)に対(たい)して警察(けいさつ)はどのようなことをしていますか?

麻薬(まやく)や覚(かく)せい剤(ざい)は、心(こころ)や体(からだ)を病気(びょうき)にする恐(おそ)ろしい薬物(やくぶつ)です。薬物(やくぶつ)を使用(しよう)すると一時的(いちじてき)に眠気(ねむけ)がとれたり、体(からだ)が軽(かる)くなるような気分(きぶん)になりますが、ききめがなくなると逆(ぎゃく)に体(からだ)が重(おも)くなったりだるくなります。

このような苦(くる)しみから逃(のが)れ、もう一度楽(いちどたの)しい気分(きぶん)になろうとして麻薬(まやく)や覚(かく)せい剤(ざい)を続(つづ)けて使(つか)うようになり、自分(じぶん)の意思(いし)ではやめられなくなります。

こうなると、目(め)の前(まえ)にたくさんの虫(むし)が見(み)えるような気(き)がしたり、知(し)らない人(ひと)が追(お)いかけてくるように思(おも)い込(こ)んだりして、他(ほか)の人(ひと)を殺(ころ)したり、けがをさせるなどの事件(じけん)を起(お)こすこともあります。

また、体(からだ)がふるえたり、骨(ほね)がこなごなになるようなひどい痛(いた)みがでてくるなどの病気(びょうき)にもなり、死(し)んでしまうこともあります。

警察(けいさつ)は、薬物(やくぶつ)を使用(しよう)しないように人々(ひとびと)に注意(ちゅうい)を呼(よ)びかけたり、これらの薬物(やくぶつ)を持(も)ったり使(つか)ったりする人(ひと)の取(と)り締(し)まりを行(おこな)っています。また、密輸入(みつゆにゅう)される薬物(やくぶつ)を税関(ぜいかん)と協力(きょうりょく)して押収(おうしゅう)するなど、日本(にほん)に薬物(やくぶつ)が入(はい)ってこないように努(つと)めています。

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