漁獲可能量(TAC)
漁獲可能量(TAC)について
漁獲可能量制度の発足
平成8年に「海の憲法」と言われる国連海洋法条約が国会において批准されました。
これにより、我が国の200海里内に排他的経済水域を設定するとともに、生物資源のより安定的、継続的な利用を図るため、漁獲可能量(TAC:Total Allowable Catch)に基づく漁獲管理が開始されました。
TAC対象魚種
TACによる漁獲管理の対象となる魚種は、(1)漁獲量が多く、国民生活上で重要な魚種、(2)資源状態が悪く、緊急に管理を行うべき魚種、(3)我が国周辺で外国人により漁獲されている魚種、などを基準に、平成9年からの魚種として、サンマ、スケトウダラ、マアジ、マイワシ、マサバ及びゴマサバ、ズワイガニの6種類が政令指定されました。
平成10年1月からスルメイカについては、5トン以上30トン未満の小型するめいか釣り漁業が大臣届出漁業となったことで、同漁業のTACを大臣が管理する体制が整備されたことなどから、スルメイカがTAC対象魚種に追加されました。
また、平成30年1月からクロマグロについてもTAC対象魚種に追加されました。
TACの管理
TACは魚種ごとに国によって決定され、農林水産大臣が管理する数量(大臣管理)と都道府県知事が管理する数量(知事管理)とに区分されています。
大臣管理漁業の業種別数量について
大臣が許可する「沖合底びき網漁業」や「大中型まき網漁業」などで漁獲する場合は、大臣がTACを管理します。
現在の大臣TACを表1~2に示しました。
詳細は水産庁のホームページをご覧ください。
特定水産資源 |
指定漁業等の種類 | 数量 | 管理対象期間 |
---|---|---|---|
1 さんま |
北太平洋さんま漁業 |
99,800トン |
令和6年1月から12月まで |
2 すけとうだら(太平洋系群) | 沖合底びき網漁業 |
99,800トン |
令和6年4月から令和7年3月まで |
3 まあじ | 大中型まき網漁業 |
75,000トン |
令和6年1月から12月まで |
4 まいわし(太平洋系群) |
大中型まき網漁業(太平洋系群) |
665,400トン |
令和6年1月から12月まで |
5 まさば及びごまさば(太平洋系群) | 大中型まき網漁業 |
148,700トン |
令和6年7月から令和7年6月まで |
沖合底びき網漁業 |
17,700トン |
令和6年7月から令和7年6月まで |
|
6 するめいか |
沖合底びき網漁業 |
7,600トン |
令和6年4月から令和7年3月まで |
大中型まき網漁業 |
1,600トン |
令和6年4月から令和7年3月まで | |
大臣許可いか釣り漁業 |
6,100トン |
令和6年4月から令和7年3月まで | |
小型するめいか釣り漁業 |
7,700トン |
令和6年4月から令和7年3月まで | |
7 ずわいがに(太平洋北部系群) | 沖合底びき網漁業 |
19トン |
令和6年7月から令和7年6月まで |
8 まだら(本州太平洋北部系群) |
沖合底びき網漁業 |
6,060トンの内数 |
令和6年7月から令和7年6月まで |
くろまぐろ(小型魚) | 大中型まき網漁業 |
957.7トン |
令和6年1月から12月まで |
かじき等流し網漁業等 |
26.4トン |
||
かつお・まぐろ漁業 |
27.5トン |
||
くろまぐろ(大型魚) | 大中型まき網漁業 |
4,262.9トン |
令和6年1月から12月まで |
かじき等流し網漁業等 |
50.1トン |
||
かつお・まぐろ漁業 |
771.5トン |
特定水産資源 |
指定漁業等の種類 | 数量 | 管理対象期間 |
---|---|---|---|
1 さんま |
北太平洋さんま漁業 |
106,700トン |
令和5年1月から12月まで |
2 すけとうだら(太平洋系群) | 沖合底びき網漁業 |
99,700トン |
令和5年4月から令和6年3月まで |
3 まあじ | 大中型まき網漁業 |
56,700トン |
令和5年1月から12月まで |
4 まいわし(太平洋系群) |
大中型まき網漁業(太平洋系群) |
576,800トン |
令和5年1月から12月まで |
5 まさば及びごまさば(太平洋系群) |
大中型まき網漁業(太平洋) |
262,600トン |
令和5年7月から令和6年6月まで |
6 するめいか |
沖合底びき網漁業 |
13,300トン |
令和5年4月から令和6年3月まで |
大中型まき網漁業 |
3,800トン |
令和5年4月から令和6年3月まで | |
大臣許可いか釣り漁業 |
15,300トン |
令和5年4月から令和6年3月まで | |
小型するめいか釣り漁業 |
18,300トン |
令和5年4月から令和6年3月まで | |
7 ずわいがに(太平洋北部系群) | 沖合底びき網漁業 |
17トン |
令和5年7月から令和6年6月まで |
くろまぐろ(小型魚) | 大中型まき網漁業 |
877.5トン |
令和5年1月から12月まで |
かじき等流し網漁業等 |
33.1トン |
||
かつお・まぐろ漁業 |
26.4トン |
||
くろまぐろ(大型魚) | 大中型まき網漁業 |
3,979.1トン |
令和5年1月から12月まで |
かじき等流し網漁業等 |
22.5トン |
||
かつお・まぐろ漁業 |
768.3トン |
知事管理漁業の岩手県に対する配分について
知事が免許、許可する「定置網漁業」、さんまを対象とする「総トン数10トン未満のさんま棒受け網漁業」及び漁船によりまいわしを漁獲する場合には、農林水産大臣から知事TACの配分が行なわれ、知事がTACを管理します。
知事は、令和2年12月1日に「岩手県資源管理方針」を定め、TAC管理を実施しています。
なお、「岩手県資源管理方針」は、令和6年6月24日に変更しています。
また、本県に配分された漁獲可能量を表3~5に示し、「岩手県資源管理方針」に基づき定めた本県の知事管理区分への配分をPDFで掲載しています。
令和6管理年度 特定水産資源ごとの漁獲可能量の知事管理区分への配分 更新情報
- 令和6年 8月22日 くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和6年 6月27日 まさば及びごまさば(太平洋系群)、まだら(本州太平洋北部系群)(7月始期)の漁獲可能量を設定しました。
- 令和6年 6月27日 まいわし(太平洋系群)(1月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和6年 6月27日 さんま(1月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和6年 6月 7日 くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和6年 3月11日 すけとうだら太平洋系群、するめいか、くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を設定しました。
- 令和5年12月22日 さんま、まあじ、まいわし(太平洋系群)(1月始期)の漁獲可能量を設定しました。
特定水産資源 |
対象となる主な漁業 | 数量 | 管理対象期間 |
---|---|---|---|
1 さんま | さんまを採捕する全ての漁業 |
400トン |
令和6年1月から12月まで |
2 まあじ | まあじを採捕する全ての漁業 |
現行水準 |
令和6年1月から12月まで |
3 まいわし(太平洋系群) | まいわし太平洋系群を採捕する全ての漁業 |
22,700トン |
令和6年1月から12月まで |
4 すけとうだら(太平洋系群) |
すけとうだら太平洋系群を採捕する全ての漁業 |
現行水準 |
令和6年4月から令和7年3月まで |
5 するめいか | 定置網、小型定置網、5トン未満船のするめいか釣り等 |
現行水準 |
令和6年4月から令和7年3月まで |
6 まさば及びごまさば(太平洋系群) | 定置網、小型定置網 |
18,000トン |
令和6年7月から令和7年6月まで |
7 ずわいがに |
なし |
||
8 まだら(本州太平洋北部系群) | まだら本州北部太平洋系群を採捕する全ての漁業 | 6,060トンの内数 | 令和6年7月から令和7年6月まで |
くろまぐろ(小型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 |
83.7トン |
令和6年4月から令和7年3月まで |
くろまぐろ(大型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 |
79.8トン |
令和6年4月から令和7年3月まで |
注1 「なし」(数量は明示しない。)とは、過去に年間100トン未満の漁獲実績で、漁業が資源に与える影響が極め
注2 「現行水準」とは、漁獲量が比較的少ないため、配分数量を明示しないもの
令和5管理年度 特定水産資源ごとの漁獲可能量の知事管理区分への配分 更新情報
- 令和5年8月 8日 くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和5年6月23日 まさば及びごまさば(太平洋系群)(7月始期)の漁獲可能量を設定しました。
- 令和5年6月20日 まいわし(太平洋系群)(1月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和5年5月25日 さんま(太平洋系群)(1月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和5年5月24日 くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を変更しました。
- 令和5年3月20日 すけとうだら太平洋系群、するめいか、くろまぐろ(小型魚)、くろまぐろ(大型魚)(4月始期)の漁獲可能量を設定しました。
- 令和4年12月19日 さんま、まあじ、まいわし(太平洋系群)(1月始期)の漁獲可能量を設定しました。
特定水産資源 |
対象となる主な漁業 | 数量 | 管理対象期間 |
---|---|---|---|
1 さんま | さんまを採捕する全ての漁業 | 500トン | 令和5年1月から12月まで |
2 まあじ | まあじを採捕する全ての漁業 | 現行水準 | 令和5年1月から12月まで |
3 まいわし(太平洋系群) | まいわし太平洋系群を採捕する全ての漁業 | 28,400トン | 令和5年1月から12月まで |
4 すけとうだら(太平洋系群) |
すけとうだら太平洋系群を採捕する全ての漁業 | 現行水準 | 令和5年4月から令和6年3月まで |
5 するめいか | 定置網、小型定置網、5トン未満船のするめいか釣り等 | 現行水準 | 令和5年4月から令和6年3月まで |
6 まさば及びごまさば(太平洋系群) | 定置網、小型定置網 | 15,500トン |
令和5年7月から令和6年6月まで |
7 ずわいがに | なし | ||
くろまぐろ(小型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 | 96.8トン | 令和5年4月から令和6年3月まで |
くろまぐろ(大型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 | 64.9トン | 令和5年4月から令和6年3月まで |
注1 「なし」(数量は明示しない。)とは、過去に年間100トン未満の漁獲実績で、漁業が資源に与える影響が極め
注2 「現行水準」とは、漁獲量が比較的少ないため、配分数量を明示しないもの
特定水産資源 |
対象となる主な漁業 | 数量 | 管理対象期間 |
---|---|---|---|
1 さんま | さんまを採捕する全ての漁業 | 2,200トン | 令和4年1月から12月まで |
2 まあじ | まあじを採捕する全ての漁業 | 現行水準 | 令和4年1月から12月まで |
3 まいわし(太平洋系群) | まいわし太平洋系群を採捕する全ての漁業 | 20,500トン | 令和4年1月から12月まで |
4 すけとうだら(太平洋系群) |
すけとうだら太平洋系群を採捕する全ての漁業 | 現行水準 | 令和4年4月から令和5年3月まで |
5 するめいか | 定置網、小型定置網、5トン未満船のするめいか釣り等 | 現行水準 | 令和4年4月から令和5年3月まで |
6 まさば及びごまさば(太平洋系群) | 定置網、小型定置網 | 15,400トン |
令和4年7月から令和5年6月まで |
7 ずわいがに | なし | ||
くろまぐろ(小型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 | 94.1トン |
令和4年4月から令和5年3月まで |
くろまぐろ(大型魚) | くろまぐろを採捕する全ての漁業 | 66.6トン | 令和4年4月から令和5年3月まで |
注1 「なし」(数量は明示しない。)とは、過去に年間100トン未満の漁獲実績で、漁業が資源に与える影響が極め
注2 「現行水準」とは、漁獲量が比較的少ないため、配分数量を明示しないもの
資源管理に関する県の規則
岩手県特定水産資源の漁獲量等の報告に関する規則
- 岩手県特定水産資源の漁獲量等の報告に関する規則 (PDF 124.1KB)
- 岩手県特定水産資源の漁獲量等の報告に関する規則第3条で定める委任状様式 (PDF 441.7KB)
- 個人情報の利用目的の明示記載例 (Word 17.3KB)
岩手県特定水産資源の採捕の停止等に関する規則
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このページに関するお問い合わせ
農林水産部 水産振興課 漁業調整担当(漁業許可、資源管理、担い手)
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
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