令和5年5月19日知事会見記録

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ページ番号1065052 

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開催日時

令和5年5月19日10時00分から10時25分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は、知事からの発表はございません。

幹事社
 質問の前に、記者クラブへの転入者を紹介します。転入者記者から一言挨拶をお願いします。

 (記者紹介)

幹事社
 本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 本日は、大きく2点伺えればと思っています。まずは、新型コロナウイルスの5類移行から10日が経過したというところで、所感を伺えればと思ったのですが、先日は初めて定点把握による患者数の公表というのも行われました。それによると、県全体の患者数が前週よりも200人程度増えているという状況になっています。現時点での感染状況の評価ということ、あともう一つは、5類移行で課題と感じている部分がもしあれば教えていただければと思います。

知事
 定点把握で、岩手全体として3.11という数字だったかと記憶しておりますけれども、インフルエンザの場合ですと、1を超えれば流行入り、10を超えて注意報で、さらに上のほうで30を超えて警報ですから、新型コロナウイルスが流行していないわけではない。ただ、インフルエンザの基準でいくと注意報とか、警報とかいう段階にはないということなのかなという印象を持っております。
 今週、盛岡市内で開業医をされているお医者さんの方と会って話をする機会があったのですけれども、(診療に)いらした方で検査したら陽性だったという方もいて、開業医の方々でかかりつけ医とか(では)、診療、また検査なども行われて、新しい体制の下での医療体制は、まずちゃんと機能しているかなというように思っております。

記者
 ありがとうございます。その中で、先ほど警報のお話もありましたけれども、現時点で新型コロナに関する警報の基準というものがない状況なのですけれども、これによって何か不都合が生じていたりとか、国のほうで何か警報の一つ基準的なものをつくっていったほうがいいとか、そういったようなもし何かお考えがあればお聞きしたいのですが。

知事
 オミクロン株になってからの基本的な考え方は、医療体制が逼(ひっ)迫しないようにということで、病床使用率が半分(50%)を超えたり、さらに上のほうに上がっていった段階で様々制限を考えるというような基本的な考え方でありましたので、まずは医療体制が逼(ひっ)迫しないことというところが一つポイントなのだと思います。そういう意味で、まだそういう気配も感じられない状態でありますので、まずは今の準備した状況で現状に対応していくということかなと思っております。

記者
 ありがとうございます。もう一つ、話題が替わるのですけれども、本日(5月19日)からG7(ジーセブン)サミットのほうが始まりますけれども、その中でいわゆるALPS(アルプス)処理水の(海洋)放出について、日本の取組を共同声明に明記するという方向で検討しているというような報道があります。来週に、知事、岩手三陸連携会議、あと県漁連の代表者の方々と国への要望活動も行うようですけれども、改めてその処理水放出に関する県の立場と、あと共同声明で留意してほしい点というところでお伺いできればと思います。

知事
 ALPS処理水の海洋放出の安全性については、専門的見地に基づき、中立公正な立場で、独立して職権を行使する国の原子力規制委員会やIAEA(アイエーイーエー)国際原子力機関において科学的根拠をもって判断されるべきものと考えております。
 県としては、ALPS処理水の処分は、東日本大震災津波からの復興の取組、本県の自然環境や漁業をはじめとする産業に影響を及ぼすものであってはならないと考えております。国が責任を持って、科学的根拠に基づく丁寧かつ十分な説明を行い、真摯に関係者等の声を聞き、理解を得る取組を行って、安全に関する客観的で信頼性の高い情報の発信や安全性を更に高める処理技術の研究開発の継続、万全な風評対策など、国内外の理解と安心が得られる取組を確実に実施するよう国には求めたいと思いますし、もし、G7(の各国)首脳が何らかのメッセージを出すとすれば、今言ったような方向性のメッセージならいいなと思います。

記者
 ちょっと話題替わって、スポーツの話題です。バスケットボールの岩手ビッグブルズが、昨日(5月18日)、B3(ビースリー)優勝を決め、その後にBリーグの理事会のほうで正式にB2(ビーツー)昇格が確定しました。その件を受けての知事の所感と、あとは、今後、チームに期待することがあればお聞かせください。

知事
 大変よかったと思います。リーグ優勝に向かっていく過程で、勝ち星がどんどん積み重ねられていき、ブースターの人たちの応援も盛り上がり、そして県民全体が、もうすぐ優勝、もうすぐ優勝というように盛り上がりながらリーグ優勝が決まって、そして、プレーオフや、B2昇格の決定、また、B3での完全優勝決定というあたりは、テレビ中継もされ、ブースター、観客数も過去最多になったり、多くの県民がみんなで一緒に優勝、B2昇格のゴールのテープを切ったような、みんなでそういう結果を出したという感じだったと思います。
 B2はB3よりも強敵がひしめくわけでありますけれども、引き続き勝利を重ね、更なる上を目指していくことを期待しますし、(岩手ビッグブルズのほかにも)東北勢がB2にはいますので、東北勢同士の戦いで盛り上がることにも大いに期待したいと思います。

記者
 先日、立憲民主党の泉代表が発言されたことについてお伺いしたいのですけれども、次期衆議院選について、共産党との選挙協力を行わないなどといった発言がテレビ番組であったり、連合会長との話合いであったというふうな報道がありました。野党共闘として選挙されてきている岩手の知事として、知事はこの発言やこの姿勢をどのようにお考えか、お聞かせください。

知事
 選挙の主役は有権者でありますので、過去(の)有権者の行動(を)、1996年に最初の衆議院選に出たときから27年間、いろんな選挙を見てきましたけれども、それぞれの選挙区、有権者の人たちの思いや行動というのは、いろんなパターンがありますので、国政での様々な友好関係、対立関係とか、そういうのを超えた動きとか、そういうところから離れた動きとかも、いろいろ地方においてはありますので、まず有権者一人ひとりが自分の考えで、自分の判断で、ここはこうするというように決めてやってもらえばいいと思っておりますし、その結果、中央の方針とか、中央の決定とかとまた違うようなことが地方で行われたりするというのも、それはありだと思っております。
 一方、選挙の本質というのはそういうところにありますので、中央でいろいろ一般原則とか、分かりやすい方針のようなものを決めたり、言葉にしたりするとしても、その中身が何を意味するのかは、結局現場で決まるというところがありますので、現場、現場で有意義な選挙が行われればいいのではないかなと思います。

記者
 ありがとうございます。でしたら、中央が何か明確な方針を打ち出したとしても、やっぱり岩手としてはまた別の道もあるというような受け止めでよろしいでしょうか。

知事
 それは、有権者一人ひとりが決めることです。

記者
 冒頭、コロナの定点把握の関係で、コロナは流行していないわけではないというふうな見解がありましたけれども、県民等に留意してほしい点などあれば教えてください。

知事
 実際にお医者さんにかかって陽性と判定されている方もいますので、基本的な感染対策を場面、場面でやるということ、これはもう3年数か月やってきていることですので、必要ないところではやらなくていいのですけれども、場面、場面に応じてやったほうがいいなというところでは、基本的な感染対策をやるということです。そして、これは何度も繰り返されていることなのですが、大事なので繰り返しますと、高齢者や基礎疾患を持っている方など、ハイリスクの方やそういう方々に接する場合は、感染対策をよりしっかりしていただきたいということをお願いしたいと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一点ありまして、先日、大手電力会社の電気料金の値上げが国に了承され、6月の使用分から値上げの見通しとなっているのですが、この受け止めと、何か県として独自に支援に乗り出す考えがあるかどうか聞かせてください。

知事
 生活実感や、また産業、経済に関わる方々からすると、ぐさっと来るような数字が出ているのだと思いますけれども、これは電力会社の経営に問題があってそうなっているとか、あるいは日本国内での需要と供給の経済の必然性に基づいてそうなっているとかというわけでは全然なくて、ロシア・ウクライナ戦争という天下の一大事、異常事態に基づいてこういうことが起きているわけですので、やはり国にはそういう非常事態に対応した支援策というのを、しっかり生活者に対しても、そして経済主体に対しても取っていくことを改めて要望したいと思います。そして、そういう国の施策が展開される中、ここもやったほうがいいとか、ここを加えたほうがいいとか、そういうことがあれば、県としても生活や経済の支援をしていきたいと思います。

記者
 私からは3点伺いたいのですけれども、1点目は先ほど質問にありましたALPS処理水の件なのですけれども、今回の(国へのALPS処理水の処分に係る)要望の趣旨も先ほどおっしゃっていたような内容を要望されるという理解でよろしいのかというのと、今回、要望(を行う時期)としてこの時期を選んだ理由を教えてください。

知事
 5月10日水曜日に原子力規制委員会でALPS処理水海洋放出に関する運用等の認可が行われたということで、海洋放出に向けた手続が進んだ形になっていますので、やはり言うべきことを、今言っておかなければというタイミングであります。国の関係省庁への要望の内容もさっき言ったようなことが基本になります。

記者
 分かりました。あともう一点なのですけれども、国政のほうでLGBT(エルジービーティー)に関する法案で、国会で今議論されていると思います。修正案に関しての議論とかがあると思うのですが、この辺りは知事はどのように御覧になっているか教えてください。

知事
 去年(令和4年)のG7サミットの首脳宣言でも、各国この「LGBT+(エルジービーティープラス)」の方々の人権に配慮するように、それぞれの国の中でちゃんとやりましょうと決めていたというように聞いていますし、やはり人権というのは、基本的に万国共通、人類として普遍的な価値でありますから、そこは、今、人類としてここまで人間について理解を深めているのだという、その最先端に見合うような人権保障の制度を、日本国内にも早く作るべきということが基本になると思います。

記者
 今回、野党の一部のほうで修正案に関しての反対というか、疑問もあると思うのですが、その辺りはどのように捉えていらっしゃいますか。

知事
 日本以外のG7諸国の駐日大使の皆さんが発表しているような内容にもちょっと足りない内容なのだと思うのです、今回提出された法案は。ですから、提出するなら、もっと、きちんと人類共通の普遍的価値観を尊重するのが、日本の国の一大基本方針でありましょうから、そういう内容については超党派でかつて共同提案も模索されていたわけなので、そういう手法で提案されることが望ましいのだと思います。

記者
 最後に、知事選のことを伺いたいのですけれども、先週も政党要請に関してはまだ検討しているというような趣旨のお話があったと思います。2015年、選挙にならなかった年があった、無投票だった年があったと思うのですけれども、そのときは推薦を求めなかったと思うのですが、その状況を知事は想定しているのかどうか教えてください。

知事
 新聞報道等でそういう分析をしているところもあったと記憶しておりますけれども、過去のいろんなやり方の中からどれを選ぶかというよりは、今現在の自然体で、過去からの蓄積によって少なからぬ政党と一緒に運動したり、一緒に国政選挙を戦ったり、またそれぞれの政党の主要な行事に私が出席したりとかという関係ができて、それが日々発展しておりますので、これを日常の活動の中で発展させていくということをきちんと丁寧にやっていこうと思っております。

記者
 話題替わりまして、先日、県のILC(アイエルシー:国際リニアコライダー)の推進本部会議が開かれました。それで今年度の活動方針などを確認されたと思いますが、国への働きかけと、あとは受入れ態勢の整備をしっかりと全庁を挙げてやっていくというふうにおっしゃっていましたけれども、知事の中で今年度(令和5年度)、県として特に力を入れていきたい部分などありましたらお答えをお願いします。

知事
 まず、政府が関係予算を倍増させたということ、そして(国会)議員連盟が空いていたポスト、役員を新たに決めて体制が強化されたということ、そして、コロナ禍(による活動)制限がなくなってきて、国内的にも、国際的にも、人が移動したり集まったりしやすくなったという、この3つの追い風がありますので、県としても政府への働きかけ、そして、(国会)議員連盟との連携と県内での様々な情報共有や国民への働きかけ(国民的な機運の醸成)、海外の関係者とのやり取り(情報交換)などを強化していきたいと思います。

記者
 改めまして、ILCが東北に誘致されるということについての意義を、今現在、知事はどういうふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

知事
 最近、人類は、新型コロナウイルスを経験し、ロシア・ウクライナ戦争を経験し、そういう大変なことを共通の経験としているわけですけれども、それに基づいて、改めて科学の平和利用としての国際協力ということを一段高いレベルで新しく取り組んでいくということがILC、国際リニアコライダーだと思いますので、今だからこそ、改めてその意義を広く共有して、実現に向けて進んでいければいいと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終了します。

次回記者会見

次の定例記者会見は5月26日(金曜日)の予定です。

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政策企画部 広聴広報課 報道担当
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