令和6年2月5日知事会見記録

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1071948 

印刷大きな文字で印刷

開催日時

令和6年2月5日16時15分から17時18分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。最初に、知事から発表事項が3件ございます。それでは、知事、お願いいたします。

知事
 それではまず、令和6年度当初予算案について説明します。
 令和6年度当初予算案は、「『希望郷いわて』その先へ予算」と名付けました。
 四つの重点事項を中心に据えつつ、「マニフェスト+(プラス)39」の内容も盛り込んで、「希望郷いわて」のその先へつながる道を切り拓くという思いを込めて命名いたしました。
 予算の総額は7,322億円です。
 予算のポイントは三つあります。
 まず、四つの重点事項の取組を更に強化します。コロナ対応分を除くと、令和5年度の765億円から75億円増額し、840億円となります。
 二つ目は、市町村との連携を、より強化します。小規模町村へのマンパワーを含めた支援や、市町村それぞれの課題に応じた政策立案の支援に取り組みます。
 三つ目は、これまでの取組に加え、その先へ歩みを進めていくための、言わば新機軸の取組をプラスします。農林水産物や観光資源など、本県の強みや魅力の全国・海外への積極的な売り込み、相談支援を始めとする公的福祉の拠点整備、いじめ・不登校対策の強化などを実施します。
 次に、A4横の資料「令和6年度岩手県一般会計当初予算(案)のポイント」の1ページ、「令和6年度当初予算案(一般会計)の考え方」を御覧ください。
 令和6年度当初予算案は、「いわて県民計画(2019~2028)」第2期アクションプランの下、四つの重点事項を中心に人口減少対策に最優先で取り組み、県民の幸福度向上を図る10の政策や「新しい時代を切り拓くプロジェクト」を着実に推進するとともに、「希望郷いわて」のその先へ歩みを進めるための新機軸の施策を盛り込んだ予算を編成しました。
 四つの重点事項については、全国トップレベルの子育て支援や交流人口・関係人口などの「自然減・社会減対策」、「GX(グリーントランスフォーメーション)の推進」、「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」の取組を更に強化します。また、東日本大震災津波の経験や国内で相次ぐ大規模災害を踏まえた次の災害への備え、クマなどの野生鳥獣による被害防止対策、新たな感染症への対応など、「安全・安心な地域づくり」を推進します。
 東日本大震災津波からの復興について、被災者の心のケア、コミュニティ形成支援、伝承・発信等、必要な取組を着実に実施します。また、中期財政見通し等を踏まえ、財政目標の下、財政健全化を進めます。
 次に、令和6年度当初予算案の規模を説明します。2ページを御覧ください。
 予算の規模は、7,322億円です。このうち、震災分は325億円、新型コロナウイルス感染症対策分は499億円です。具体的な歳入・歳出の状況については、3ページ目から5ページ目に記載しております。
 次に、令和6年度当初予算案における主な取組を説明します。6ページを御覧ください。令和6年度は、東日本大震災津波からの復興を着実に進め、令和5年度に引き続き、人口減少対策を最優先に四つの重点事項を強力に推進します。加えて、新たな取組の追加や、市町村との連携の一層の強化により、「希望郷いわて」のその先へと、歩みを進めていきます。
 7ページから9ページまでの復興については、第2期復興推進プランに基づき、「事前復興まちづくり」を始めとする総合的な地震・津波防災対策に取り組みます。また、被災者の心のケアや主要魚種の不漁への対応などを進めます。
 次に、四つの重点事項に関する主な施策です。10ページからの「自然減・社会減対策」では、少子化対策、社会減対策の強化の三つの柱プラスワンの下、有配偶率向上に向けた、29歳以下の新婚世帯に対する支援金の県独自の上乗せや、少子化対策に取り組む町村の伴走型支援に取り組みます。また、県内定着、U・Iターンの推進による、いわてとのつながりの維持・強化や、ニューヨーク・タイムズ紙掲載を契機とした交流人口・関係人口の拡大を進めます。
 17ページを御覧ください。一番上の地域経営推進費について、市町村と連携して人口減少対策を強化していくことを念頭に、新たに合計1億円の枠を新設・拡充しました。マンパワー支援と併せ、市町村の取組を支援していきます。
 18ページ、19ページの「GXの推進」では、脱炭素化に向けた県民・事業者・市町村等の取組や、EV・電気自動車等の普及を促進するとともに、県自身の省エネルギー対策も強化します。また、県北地域を拠点として、環境負荷を低減する農業の実践者育成や地球温暖化に対応した収益性の高い果樹生産に係る研究体制の整備などに取り組みます。
 20ページ、21ページの「DXの推進」では、大手ECサイトを活用した県産品販売や、データ駆動型農業など、あらゆる産業のDXを進めます。また、デジタルを活用した学びの機会の充実や、スマート物流など社会・暮らしのDXの推進に加え、DXを支える基盤を整備します。
 22ページ、23ページの「安全・安心な地域づくり」では、沿岸市町村が行う避難対策支援など、今後起こり得る最大クラスの地震・津波や大規模災害への対応を進めます。また、ツキノワグマなどの鳥獣被害対策や、新興感染症への対応、犯罪のない安全・安心なまちづくりを進めます。
 次に、「10の政策分野」に基づく主な施策です。24ページ、「健康・余暇分野」では、在宅医療の充実に向けた機器整備の補助や訪問介護の体制強化を行います。また、福祉・消費生活分野における相談機能のワンストップ化・充実に向けた拠点整備を進めます。
 25ページ、「家族・子育て」分野では、今年度(令和5年度)からスタートしている全国トップレベルの子ども・子育て支援策の更なる充実に向け、市町村による産後ケア等の利用促進や子どもの遊び場整備への支援、院内助産や産後ケア推進のための助産師の確保・育成などに取り組みます。
 26ページ、「教育」分野では、GIGA(ギガ)スクール運営支援センターの運営など、全県的な学校教育のDXを推進します。また、いじめや不登校への対応など、子どもたちが安心して学校生活を送ることができる環境整備に取り組みます。
 27ページ、「居住環境・コミュニティ」分野では、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、ZEH+(ゼッチプラス)住宅の普及を促進します。また、バス運転士確保やJRローカル線の活性化など、地域公共交通の確保と利用促進に取り組みます。
 28ページ、「安全」分野では、デジタル技術を活用した避難所運営の実証実験や、防災人材を活用した自主防災組織の活動の強化を進めます。
 29ページ、「仕事・収入」分野では、中小企業者の賃上げに向けた支援、ものづくり産業の生産性・付加価値向上、ニューヨーク・タイムズ紙掲載を契機とした交流人口・関係人口の拡大に向けた観光キャンペーンに取り組みます。また、農林水産物や地場産品など、岩手の魅力を積極的に国内外に売り込んでいく、打って出るための経費を計上しています。
 30ページ、「歴史・文化」分野では、「平泉の文化遺産」、「明治日本の産業革命遺産」、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の三つの世界遺産の価値や魅力を普及します。また、中尊寺金色堂建立900年を契機とした特別企画展示等を実施します。
 31ページ、「自然環境」分野では、鳥獣による農作物被害防止やツキノワグマの市街地出没訓練、市町村による捕獲個体処理施設の整備に対する補助を行います。
 32ページ、「社会基盤」分野では、近年頻発する自然災害に備え、ハード・ソフトを組み合わせた防災・減災対策を進めます。また、社会資本が将来にわたって持続的に機能を発揮するよう、計画的な予防保全型の維持管理に取り組みます。
 33ページ、「参画」分野では、女性のデジタルスキル取得に向けた支援や、男女が協力して家事・育児を行う機運の醸成に取り組みます。
 「新しい時代を切り拓くプロジェクト」の推進ですが、34ページから44ページにかけて、国際リニアコライダーの実現に向けた「ILCプロジェクト」や三つのゾーンプロジェクトなど、岩手らしさを生かした新たな価値・サービスの創造など、先導的な取組を進めます。
 45ページ、広域振興圏の施策については、市町村との連携を一層強化し、各圏域の特性を踏まえた人口減少対策を進めます。
 46ページ、持続可能な行財政基盤の構築に向けた取組の状況は、四つの財政目標について、いずれも達成、又は達成見込みとなっています。
 最後に、47ページ、プライマリーバランス及び財政調整基金残高の推移でありますが、令和6年度当初予算後の県債残高は1兆1,600億円程度の見込みです。
 臨時財政対策債を除く県債残高は7,500億円程度で、ピーク時と比べ6割程度の水準まで低下しており、政策推進と財政の健全化の両立を実現した予算となっています。

 続いて、令和6年度の組織・職員体制の概要について発表します。
 最優先課題であります人口減少対策のほか、安全・安心な地域づくりなど、「いわて県民計画(2019~2028)」を推進する体制の強化や、東日本大震災津波からの復興等に必要な推進体制の強化の確保を図ります。
 市町村と一体となった人口減少対策として、広域振興局を拠点に、市町村ごとの重点的な人口減少対策に係る支援策を検討・実施するため、地域振興室及び各広域振興局経営企画部に特命課長を設置します。
 健康危機管理体制の強化に向け、保健師及び薬剤師が担う業務の総合調整や人材育成などマネジメント体制の充実を図るため、健康国保課に「保健推進課長」及び「薬務課長」を設置します。
 県内の道路管理者が一体となったメンテナンス体制を拡充し、重点的かつ効率的な道路老朽化対策を推進するため、道路環境課の担当職員を増員します。
 地域特性を踏まえた産業人材の育成として、起業家への伴走型支援や、地域ニーズに応じた産業人材の育成・確保の在り方検討を集中的に行うため、経営支援課及び定住推進・雇用労働室に、それぞれ特命課長を設置します。
 収益力の高い農作物の作付拡大等に取り組む農業者を支援するため、農産園芸課に特命課長を設置するほか、温暖化による作物の生育環境変化を見据えた果樹の優良品種の開発等を推進するため、県北農業研究所に「果樹・野菜研究室」を設置します。
 令和6年度当初における知事部局の職員数は、4,230人程度となる見込みです。
 引き続き、機動的な組織体制の整備やマンパワーの確保に努め、様々な県政課題に適切に対応できる体制を構築していきます。
 また、能登半島地震に係る支援について、今後も、東日本大震災津波からの復旧・復興において培った知識と経験を最大限活用し、被災地のニーズに応じた支援を積極的に実施していきます。

 次に、ミセテイワテ動画コンテストの受賞作品の決定です。
 今年度(令和5年度)初めて開催されました「ミセテイワテ動画コンテスト」のチャレンジ部門には86作品、インスタ部門には1,159作品の応募がありました。
 県内在住者を始め、県外からも多数の応募があり、コンテストに応募された方々の視点で岩手の魅力を発信していただきました。
 チャレンジ部門の最優秀賞は、Francisco Patrick(フランシスコ パトリック)さんの「Dear Iwate(ディア イワテ)」です。優秀賞が3作品、特別賞と奨励賞が各1作品あります。
 インスタ部門の最優秀賞は、スプラウトさんの岩手山の様々な風景を紹介した作品です。優秀賞3作品、特別賞5作品、奨励賞8作品あります。
 各部門の受賞作品は、本日(2月5日)から特設サイトで公開します。
 表彰式は、2月6日に、アンバサダー兼審査員の高橋栄樹(たかはし えいき)さんにもお越しいただき、講評をいただきます。
 以上です。

広聴広報課
 以上で知事からの発表を終わります。

幹事社
 それでは、ただいまの発表事項3件について各社から質問があればお願いします。

記者
 知事が5選して初めてとなる当初予算の編成でしたけれども、改めて「『希望郷いわて』その先へ予算」と名付けた意図を詳しく聞きたいと思っているのが一つと、あとは、知事選で掲げたマニフェスト+(プラス)39を、今回の予算のほうに、どの程度反映できたかという辺りの手応えを聞きたいのですが。

知事
 令和5年度からスタートしている四つの重点事項、「自然減・社会減対策」、「GXの推進」、「DXの推進」、「安全・安心な地域づくり」、それぞれ重要でありまして、これを来年度(令和6年度)も引き続き行っていくのですけれども、それぞれ更に強化していきますし、また、強化に当たって、市町村との連携や小規模町村への支援という、更に踏み込んだ形で進めていくというところがあります。
 そして、マニフェスト+(プラス)39、39の項目があったわけでありますけれども、県医療局の経営計画の策定の議論の中で検討を進めるリハビリテーションセンターのサテライト施設の整備という項目と、あとは予算の確保を伴う特定の事業ではない、県財政の健全化と必要な財源確保の両立という、その二つを除くと、残り37項目全て、今回、予算が計上されていて、事業化されているということで、このマニフェスト+(プラス)39の中身がほぼ予算化、事業化されているというところからも、「『希望郷いわて』その先へ予算」という内容になっています。

記者
 ありがとうございます。その中でも、2023年度予算(では)、全国トップクラス水準の子育て施策というところを非常に強調していらっしゃったかと思うのですが、今回の24年度予算でその子育ての部分で、どのように意を配した部分があったのかというところも教えていただけますでしょうか。

知事
 3歳未満児、第2子以降の保育料無償化と育児支援金の支給、そして、高校卒業までの医療費助成の現物給付という、これだけで全国トップレベルの子ども・子育て支援策と言えるわけですけれども、さらに、市町村による産後ケア等の利用促進や子どもの遊び場整備への支援、院内助産や産後ケア推進のための助産師の確保・育成などを加えて、トップレベルを更に強化するという内容になっています。

記者
 私も予算についてお伺いさせていただきます。今回の予算規模が7,322億円ということで、前年よりは400億円近く下がっております。その部分に関して言うと、コロナ分がなくなったりとか、震災分が減ったりとかというところがあるとは思うのですけれども、ある意味、予算規模が平時に近づいていく中で、ボリューム自体は少なくなっていくという状況の中で、どういうふうに予算の配分を考えたのかというところを教えてください。

知事
 必要な事業に必要な予算を確保するということで積み上げていっていますので、減った分を減らすとか、その分をどうこうというよりは、積み上げ方式で予算全体の形ができているというところがあります。
 一方、震災からの復興も、コロナ対策も、ふるさとを消滅させないというところで、人口減少対策的なところがありましたし、また、コロナ対策には、デジタル化という要素もかなり入っていたところで、そして、経済対策に関しては、観光というのが大きい要素で、これもニューヨーク・タイムズ紙効果という形で、更に未来に向けてつなげていくという、そういう過去の大きな予算で復興やコロナ対策をしてきた、その成果というのがこの予算の土台になって、その上に更に積み重ねていくような予算というふうになっていますので、額は今年度、昨年度より減っているのですけれども、ストックで見ますと、更に生活も良くなり、また、経済も良くなるような内容の予算になっています。

記者
 ありがとうございます。今年度から私は(岩手県政を)担当させていただいて、予算を拝見して、プライマリーバランスの話もありましたけれども、かなり財政規律を重視している予算だなという印象を受けているのですけれども、そこら辺の知事のお考えをお聞かせください。

知事
 国債というのを大きく発行できる、言わば高い借金力を有する国の会計とは違って、地方のほうは国よりも制限がありますし、国のような大型な借金というのは現実的ではありませんので、財政の健全性ということが、むしろグリーン/ブルーボンドとか、民間力を活用した、そうした新しいタイプの財源確保などにも、財源の健全性というのが大事だったりしますので、そういう地方型の地方自治体としてあるべき財源確保、財政運営の在り方として、財政の健全性を重視するような予算になっています。

記者
 先ほどもポイントの中に挙げられていたのですけれども、特に子育て支援などの分野において、市町村との連携というのを強化されているというふうに伺いました。令和5年度よりも更に踏み込んで連携を強化するということで、その強化した狙い、必要性等、それから市町村の取組を支援していくという上で、県がどのようにリーダーシップを発揮して支援していくかという、その辺りのお考えをお聞かせください。

知事
 人口減少問題について、知事と市町村長との意見交換の場でありますとか、また、事務方同士や担当同士のやり取りなどしまして、やはり小規模町村のマンパワー不足というのは深刻で、特に専門的な分野の職員確保が非常に厳しくなってきているということで、そこに対して、県が更に支援を踏み込んでやっていくということが必要だというふうに判断をしました。
 また、既にかなり厚い子ども・子育て支援をやっている市町村、特に人口の少ないところほど、そういう傾向があるのですけれども、そういうのをやっているけれども、人口減少が進むというところが、特に人口が少ない町村では、そういうところがあり、また、人口の多い市になってきますと、いろいろ産業集積の在りようであったりとか、中心市街地の状況であったりとか、市によって、やはり力の入れ方とか、そういったところがそれぞれありますので、市町村それぞれの課題に応じた政策立案支援ということがやはり大事だなということで、そういう予算案を今回、作ったところです。

記者
 ありがとうございます。もう一点、市町村への支援というところで、一つ、重要な課題の一つに最大クラスの津波への対策というところがあると思いますが、本年度から始まっていた緊急強化事業費ということで、ソフト面の市町村の自主防災組織の育成などに支援する枠組みができたと思うのですが、来年度では、(本年度の予算の)執行率が低かったというところも一因で半減されるというふうに伺いまして、市町村からはハード整備への補助のほうを求めるような声もありますが、その辺り、市町村の現状に応じた支援の枠組みになっているのかどうかというところとか、執行率が低くなっていた原因というものについて教えてください。

知事
 やはりハードの支援は、国に求めていくというのが基本姿勢になります。そして、ソフトの支援については、国は、ほとんどそういうスキームを持っていませんので、そこを県が支援しようと。ハードの前提としても、まず、ソフトの計画づくりなどが必要になってくるので、そこのところを県が支援してやっていこうということなのですけれども、一方、東日本大震災津波からの復興プラスアルファのような部分については、そう簡単に話が進まないようなところもあるわけで、まだまだこれからというところも多々あるのですけれども、予算の消化とか、そういう発想でアプローチするのではなくて、それぞれの市町村の生きている生理といいますか、自然な流れの中で東日本大震災津波復興プラス新しい防災・減災対策ということで、住民の皆さんが納得しながら進めていくことが大事ですので、そこに寄り添いながら、丁寧にソフト対策を進めていくようにしたいと思います。

記者
 ありがとうございます。すみません、もう一点だけなのですけれども、先ほどおっしゃっていたようにマニフェスト+(プラス)39の内容が反映されているということで、知事選が終わった後に、スピード感を持って反映させられたような印象を受けたのですけれども、その辺りは有権者の声に、期待に応えるというような思いをお持ちなのかなと思ったのですが、その辺りの思いをお聞かせください。

知事
 もともと既にできていた県民計画とアクションプランを公約として選挙戦に臨もうとしていたところ、更に追加が欲しいという声があって、それに基づいてマニフェスト+(プラス)39を作った経緯があります。その様々な声の中には、マニフェスト+(プラス)39の内容にあるような具体的な声もいただきながら作りましたので、その声には、やはりなるべく早く応えていくほうがいいということもあり、今回の来年度予算案にほぼ、ほとんどが事業化、予算化されたというところです。

記者
 私からも予算についてお聞きしたいのですけれども、今、公約の話が上がっていましたけれども、マニフェスト+(プラス)39で上がっていた三陸のまちづくり会社ですとか、あと、スポーツ医科学の関係のマニフェストというのは、今回の予算ではどういうところに反映されているのでしょうか。

知事
 まず、三陸振興を総合的にプロデュースするまちづくり会社を設立というのは、新しい三陸振興推進費300万円として、三陸地域の振興を総合的に推進するための中核となる組織の検討や防災学習を活用した交流人口の拡大を図る取組を実施というところになります。
 スポーツ医科学は2,400万円ですから、今のより多いのですけれども、スポーツ医科学サポート事業費という事業名で、スポーツ振興課予算として、四捨五入して2,400万円という規模で予算化しているところです。

記者
 分かりました。ありがとうございます。関連してなのですけれども、県庁舎のほうなのですが、こちら組織体制のほうでは現れていると思うのですけれども、予算の関連したものというのは、今年は何か進めていく部分というのは、新年度はあるのでしょうか。

知事
 耐震検査とかは、今年度でまず終わっていますので、お金がかかる事業は来年度はなしです。

記者
 分かりました。それから、また公約の部分で少し細かくなってしまうのですけれども、公約の中で市町村の専門職員の部分とかというお話をされていたと思うのですけれども、これは何か組織職員体制のほうではどういったところに反映されているのでしょうか。

知事
 それは大事なところでありまして、配付資料でいきますと、広域振興局を拠点に市町村ごとの重点的な人口減少対策に関わる支援策を検討、実施するための地域振興室と各広域振興局経営企画部の特命課長というのがまず、それに当たります。その特命課長の下で具体的なマンパワー支援を実施していくということになります。

記者
 収支均衡予算は、昨年度発表された計画どおりに見通しというのは実現可能だと思われるかというのを教えてください。

知事
 来年度予算については、プライマリーバランスがプラスで、四つの財政目標を全てクリアという格好です。

記者
 今年度からグリーン/ブルーボンドですとか、歳入確保策、いろいろやられていると思うのですけれども、それの評価ですとか、あと今後も有効な施策というか、歳入確保策、どんなものを導入していきたいかというのを教えてください。

知事
 地方らしく政策の中身ですね、海や水に関わるブルーや森林をはじめ環境に関わるグリーン、政策の宣伝にも、アピールにもなりながら、その財源を一定確保して、また、その政策を推進するという、そういういい循環ができていくことを期待しています。

記者
 職員体制のほうの資料に(9)で書いてあります東日本大震災津波からの復興という項目についての質問です。来年度については、事業の進捗状況において52人をまず配置するということですが、それと併せて事業の進捗を踏まえ、令和5年度をもって、県から他都道府県への派遣要請を終了するという一文が添えてあります。これまで多くの支援を受けた上で、ようやく独り立ちというか、そういった状況になると思われますが、まずはこれまで支援してくれた他の都道府県に対して伝えたいことがあればお聞かせください。

知事
 東日本大震災津波は、まずオールジャパンで、日本全体で復興に取り組むということで、都道府県間の派遣というのはその象徴だったと思いますし、都道府県間あるいは市町村間の自治体間の水平協力というものが大いに進歩した震災だったという評価があり、まさにその水平協力で復興をここまで進めてこられたというふうに思います。それぞれの都道府県の仕事もいろいろあるわけでありますけれども、そういう中で派遣してくださった都道府県に改めて感謝したいと思います。

記者
 ありがとうございます。そして、独り立ちになるわけですけれども、ここからどういった形で行政を進めていきたいか、決意があればお聞かせください。

知事
 復興というのは、早く終われば終わるに越したことはないのですけれども、ハード事業などはまず、計画どおりにきちんと終わらせるということが大事でありますが、まだ終わっていないところがありますので、そこにしっかり取り組まなければなりません。そして、心のケアやコミュニティ形成支援、伝承発信など継続すべき事業もありますので、これらにしっかり取り組んでいく、まずやらなければならないことをやるというところに、適切に予算と人員も配置していくということでありまして、そういう中で今回、他都道府県への派遣要請は終了ということで、そこは独り立ち云々というよりも、まずは、今までの感謝という気持ちはありますけれども、やるべきことをきちっとやって復興を進めるという思いであります。

記者
 先ほども詳細な部分を伺っていたので、マニフェスト+(プラス)39の中で掲げられていた県北地域への産業技術短期大学校の新設に関してはどの部分になるでしょうか。

知事
 6事業ぐらいあるのですけれども、そういう意味で今手元にその六つ全部をまとめてはいなかったので、関係する施策の検討と振興というところで六つほど事業を用意しています。

記者
 ありがとうございます。すみません、ちょっとその詳細な事業について、こちらも把握していないので、申し訳ないのですが、イメージとすれば新年度で新設に向けた取組というのがどのくらい進めたいなというふうなところで描いていらっしゃるのでしょうか。

知事
 六つの事業で1億3,800万円という規模でありますので、まだ具体的に何かオープンとかいうことではなくて、実現に向けた準備と、あとそこで行われる内容については、建物完成前から様々取組ができますので、それら合わせて6事業、1億3,800万円が計上されているところです。

記者
 分かりました。ありがとうございます。
 あと、先ほど……

知事
 そうですね、マニフェスト+(プラス)39分の全部の事業費で約970億円、356事業とあるので、ちょっとその356の全て、今手元にはないのですけれども、その事業数と規模は大体さっき言ったとおりです。

記者
 すみません、ありがとうございました。こちらのほうも不勉強で申し訳ありませんでした。
 追加で、先ほども御質問ありました震災の他都道府県への応援職員の派遣要請の終了に関してなのですけれども、これまで震災発生以降、岩手県ではどのくらいの応援があったかというのは、ちょっと分からないですか。

知事
 そうですね、ちょっと今手元にはありません。

記者
 私からは、職員体制のところの県庁舎の在り方検討のポストのところで質問でした。先ほどの質問では、来年度、県庁舎在り方検討に関する予算関係は当初予算のところには入っていないということでしたけれども、改めてこういったポストを置くということで、よりスピード感を持って進めていきたいのか、もしくは慎重に検討していくという方向なのか、今現在の知事の在り方検討に対する考え方というのを改めてお聞かせください。

知事
 内丸再開発の在りようと密接に関連しているので、盛岡市における内丸再開発の議論に県も参加して一緒に検討し、そして、そちらの進捗状況に沿った形で県庁舎の整備のほうも検討していくということになりますので、今まで以上に扱う情報や検討する項目が増えてきます。そういう意味で県庁舎の在り方、特命課長が必要ということで設置するものであります。

記者
 そうなりますと、どちらかというと慎重に盛岡市のほうの構想と検討状況も含めて進めていくという(ことでしょうか)。

知事
 いたずらに遅くはしないほうがいいと思っているのですけれども、様々検討すべき要素というのは、きちっと検討しながら進めていかなければならないと思っています。

記者
 予算についてなのですが、「『希望郷いわて』その先へ」ということで、その先というのがどういった岩手をイメージしているのか、今回予算化された事業を通して、改めてどんな岩手をつくり上げたいのか聞かせてもらえたらと思います。

知事
 来る2月県議会定例会冒頭でのいわゆる施政方針演述において「『希望郷いわて』その先へ」のビジョンを語ろうと思っているのですけれども、大体想像しているとおりなのではないかと思います。何か奇をてらったこととか、驚くようなことではなく、岩手が目の前の課題、構造的な課題にきちんと取り組みながら進んでいくその先には、大谷翔平選手の活躍とか、ニューヨーク・タイムズ紙が盛岡市を取り上げたというような、日本の地方の良さの見直しとか、そういうことを生かした岩手が進むべき方向性というのがあって、それはマニフェスト+(プラス)39での政策で実現しようとしている方向性でもあり、そういうあたりが「『希望郷いわて』その先へ」のイメージになります。

幹事社
 それでは、発表事項以外について、本日は記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社から質問があればお願いします。

記者
 能登半島地震が発生から1か月が経過しました。先ほど発表資料の中で、組織・職員体制のところでも、能登半島地震に係る支援についてという項目がありましたけれども、人的支援から東日本大震災を踏まえた知見の共有というところも行っているところではありますけれども、まず1か月たったところの所感と今後の県の対応方針というのを教えていただけますでしょうか。

知事
 医療、保健、福祉などの専門的な職員の派遣に始まり、事務職の職員も赴いて、そして、その事務職の職員は、能登町が対口支援先に決まり、そこに県と市と合わせて10人のチームをつくって支援に行くというように、より広く、また、システマティックに支援が行われるようになってきて、知事部局以外でも警察、そして、教育委員会も支援に入るというように、広がりも全面的に広がっていると言っていいと思います。そこに2週間ほど前から復興計画策定支援という、そういう中長期的な視野の下での支援も加わってきまして、窮状から復旧・復興へというステージに応じた支援を進めることができていると思っています。

記者
 ありがとうございます。復興計画支援というところで、以前も知事がおっしゃられていたのは、基本方針を早く示すことが非常に重要だというようなお話をされていたことがあったかと思うのですが、これからの復興を見据えて、東日本大震災を経験した岩手県として、現地にどういったことが期待されるというか、どういうことが教訓として生かされてほしいなという思いがあるかお聞かせください。

知事
 あのとき、岩手沿岸の一番ひどく落ち込んでいらしたのが漁業関係者で、ほぼ全ての漁船と漁業施設が被害を受け、使えないようになっていて、絶望的だったのです。でも、岩手三陸の漁業を必ず復興させるということで、最初は漁港を核にして、集団で船を保有するような形で復旧を進めていくというやり方を編み出して、希望が見えてきたということがありました。能登半島においても、漁業はやはり重要な産業だし、日本全体としても、魚資源というのは減っていく傾向にありますので、能登半島の漁業というのは、必ず復興させるというのを示して、希望を持って進んでいくことが大事だと思います。
 あと、輪島塗ですね。輪島塗も必ず復興させるということをいろんな人が言うのがいいと思います。直接の関係者に始まって、市とか、県とか、あと国も、国の重要無形文化財、普通の伝統工芸品以上の価値を国が認めていて、その点、四つの伝統工芸品を有する岩手としても輪島塗というのは、やっぱり日本の工芸の中では別格と私は思いますし、みんな、日本政府もそう思って無形文化財でもあるようにしているわけだから、輪島塗を絶対復活させるということも高く掲げてやっていくといいと思います。そういうのが希望になって、生活面での再建ということも歯を食いしばって進んでいくことができるというところもありますので、なりわいの再生というところが見えてくれば、生活再建も軌道に乗るというところがあるので、能登半島の場合、やっぱり漁業と輪島塗、あとは観光ということかなと思います。

記者
 関連してなのですけれども、前回の会見で石川県のほうに岩手県が出した提言を送付したとおっしゃっておられました。まず、これに対しての石川県としての現在までの反応と、もしくは、現地へリエゾンで行っていらっしゃる方が、例えば、提言を基に何か活動を展開しているとか、そういったものがあれば教えていただきたいのですけれども。

知事
 今、担当者同士でいろいろやり取りしながら、リモートとかオンラインでやり取りもしようかみたいなことも含めて調整中で、その中でどういうポイントが大事かとか、内容にも入ったりするのかもしれないのですけれども、まだそういうすり合わせの段階というところです。恐らくこういうところが参考になったとか、こういうところを採用するというのは基本、石川県側の意思決定過程の中で出てくることなので、向こうがそれを発表しない間は、岩手県としてはどういうことが先方でどう評価されているということは、ちょっとこちら側からは発表できないかなと思っております。

記者
 ありがとうございます。あと1点、仮設住宅に関してなのですけれども、輪島のほうで先日18戸が完成したとのことで、一方で、入居希望者に対しての数というのはまだ足りていない状況で、適地不足が指摘されていると思います。震災を経験した知事として、平時の備えというのはどういったところが必要なのかという部分を教えていただけますか。

知事
 東日本大震災津波では、仮設住宅の用地として民有地を使わない(公有地を使う)というのが原則だったのですけれども、岩手県も土地が足りなくて、国に働きかけて、民有地も使えるようにしたとか、結構その場で、ばたばたしながら作業していったということもあり、今もそういう作業が求められているのかなとは思います。もちろんあらかじめ、事前防災として何かあったときの仮設住宅設営場所として、市町村や県が公有地、それぞれ自由にできる土地のここ、ここ、ここに造るというのを事前に決めておけば、なお結構なのだと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

次回記者会見

次の定例記者会見は2月14日(水曜日)の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。