令和5年8月7日知事会見記録

Xでポスト
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページ番号1067259 

印刷大きな文字で印刷

開催日時

令和5年8月7日13時10分から13時43分まで

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は、知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はありませんので、各社さんから質問があればお願いします。なお、手話通訳を行っておりますので、ゆっくり、はっきりと質問していただくようお願いします。

記者
 本日、任期中最後の定例記者会見となります。まず、今任期の4年間を振り返っての所感と、特に印象深い出来事であったとか、あと課題であったとかというところを振り返っていただけますでしょうか。

知事
 最初の頃のラグビーワールドカップ(2019TM日本岩手・)釜石開催が非常に印象的で、ハイライトでした。そして、年が明けて新型コロナウイルスの流行が始まり、7月29日まで、岩手は陽性ゼロでした。最後のあたりは、岩手だけ陽性者ゼロという期間が長く続いて、岩手が海外からも注目されたりしたことを思い出します。コロナ対策は大変だったのですけれども、岩手の医療関係の皆さんが献身的に、英雄的に、協力、活躍をしてくれまして、そして、市町村によるワクチン接種などもしっかり行われました。多くの方が感染し、亡くなられた方もいらっしゃいますので、パンデミック、新たな感染症の流行というのは、もうあってほしくないと思いますけれども、県民の皆さんに一定の免疫が広がって、今、特別な行動制限なしで、普通の感染対策で、経済活動、社会活動が活発に行われているのは、いいことだなと思います。

記者
 ありがとうございます。その中で、この4年間で御自身の県政運営を振り返っていただいて、任期中の一番の成果であったところ、また逆に、知事を応援する県議の方たちとか、あとは政党の方たちからは、この4年間を含めて16年間、震災も含めて、有事対応にずっと当たってきたので、なかなか思い描いていたことができなかったのではないかというふうなことをおっしゃる方もいらっしゃいます。任期中の成果と、一方で、積み残した課題というのは何であったかというところを教えていただけますでしょうか。

知事
 いろんな分野それぞれ大事でありますので、そういう中で、今、そう聞かれてぱっと思い出すものとしてなのですけれども、最近見た統計で、10代後半の正社員の年収の中間値という都道府県の比較の表があったのですが、岩手県が全国平均より上になっていまして、分かりやすく言えば、高校を卒業して正社員として就職する人の給料が、岩手県が全国平均より上になっているということです。岩手の賃金全体は、全国平均より低いのですけれども、自動車半導体関連産業集積が著しく進み、そういうところの工場などに就職すると全国平均より高い賃金が得られるというのは、岩手にとっては画期的なことでありますので、それができたのは良かったのではないかなと思っております。

記者
 一方で、何か課題感を残したまま積み残しているなと思っているものがあれば、教えていただきたいのですが。

知事
 去年(令和4年)12月、カナダに行って、そして、岩手のお米、リンゴ、牛肉の宣伝をして歩いたのですけれども、やはり外国人相手に岩手の宣伝をするというのは、非常にやりがいもあり、やればやっただけの効果もありますので、それがコロナ期間中に思うようにできなかったのがやはり残念です。そういうことを是非やりたいなという気持ちが強くあります。

記者
 ありがとうございます。私から最後に一つ、間もなく選挙戦も告示が迫っているということですけれども、選挙戦に向けた意気込みといいますか、どのような選挙戦にしていきたいということか、教えてください。

知事
 群馬県知事選挙の投票率が30%を切ったということで、非常に低いと驚いたのですが、昨日(8月6日)の埼玉県知事選挙は25%を下回って、23%台でしたか、これは低過ぎるのではないかなと思っておりまして、やはり岩手における知事選挙(では)、高い投票率になることを願いますし、そうなるように努力したいなと思います。

記者
 昨日告示されました盛岡市長選挙に関する質問になります。現新2者立候補されています。知事としてどちらかの候補を応援、支援されるというお考えはありますでしょうか。

知事
 私としては、県知事選挙、県議会議員選挙のほうの準備に手いっぱいというところがあります。盛岡市長選挙については、投票日に間に合うように自分の中で決めて、投票に行きたいと思います。

記者
 現時点では手いっぱいということですけれども、例えば、どちらかの陣営、両者かもしれませんが、応援の依頼など来ている事実はあるか、また、来た場合はどのように対応するか、お聞かせください。

知事
 そこは、残念ながら岩手県知事選の準備のほうで手いっぱいでありまして、ある意味、岩手県知事選の準備をきちんとやっていくことが、盛岡市のためにもなると思っておりまして、そういう形で県知事選、県議(会議員)選の準備を進めながら、まずは有権者として盛岡市長選の投票にはきちんと行きたいと思います。

記者
 私からは、主に3点ほどお伺いしたいのですけれども、まず、マイナンバー問題に続いて、自民党内のほうで自民議員が風力発電に係る収賄容疑で問題となったり、それから自民党女性局の議員によるフランス視察、フランスへの研修というのが批判を浴びているところだと思います。特に、フランス視察に関しては、岩手県選出の参院議員も出席されたというところで話題になっていることですが、この2つの問題に関する知事の御意見を伺いたいと思います。

知事
 洋上風力発電に関する不正疑惑というのは、非常に残念です。再生可能エネルギーという新しい分野で、早速そういう利権的な動きがあるというのは極めて残念なことで、みんなで気持ち良く再生可能エネルギーを推進しようとしているとき、岩手でも洋上風力発電は久慈市、洋野町など有望な場所がありますので、力を入れていきたいところなのに、国の政治にそういうことがあって、みんなで洋上風力を盛り上げようという機運が損なわれるようなことがないようにしてほしいなと思います。
 そして、夏の議員の海外視察(については)、これは昔からいろいろ言われるところがあるのですけれども、私は、新進党の青年局でイギリス視察をしたことがあるのですけれども、基本的に党費でお金を出してもらったのですが、党費はやはり、当時は既に政党助成金があったと記憶していますし、それ以外も非常に貴重な志高き思いを込めていただいているお金ですので、エコノミークラスにし、ホテルは相部屋にしまして、一部国会議員団、五、六人の国会議員で行きました。そして、イギリスの議会制度を徹底的に調査したり、ブレア大統領の党首討論を見学したりして、その成果は、実は自由党になって、自自連立をやったときに、日本の国会に党首討論制度を導入したこと、そして、副大臣と政務官の制度を導入したことなどに生かされまして、やっぱりそのくらいの視察をやるといいのだと思います。コスト面について厳しく身を戒めというのでしょうか、そして成果も、法案になって、その法案が成立したりしているというのは、そう簡単ではないと思うのですけれども、世の中を良くするために具体的な材料になることを、帰ってすぐ発表できるくらいにするのがいいと思うのです。ですから、今のところ視察の結果、どういう新しい発見があったとか、それに基づく政策の提言ができたとかというのがないではないですか。そこが問題なのだと思います。

記者
 ありがとうございます。こうした問題が出ている中で、この二つの問題が岩手の知事選に何か影響してくるかどうかのお考えがあれば、お聞かせください。

知事
 かえって政治不信で投票率が低くなってしまうようなことがあっては、非常に困るなと思っておりますので、それはそれ、岩手の知事選、県議(会議員)選については、岩手の有権者の皆さん、岩手のことを考えて、頑張って投票しましょうということを言いたいと思います。

記者
 ありがとうございます。今、投票率のお話ありましたけれども、知事選の新人候補のほうは自民陣営の支援を受けているというところで、その構図に関して今回の問題に対する影響はあるとお考えでしょうか。

知事
 自分の陣営以外のことについては、あんまり見たり聞いたり、分析したりする暇は、ますますなくなっている今日この頃でありまして、こちらのほうは様々な政党の人が参加し、様々な団体の推薦もいただいて、広く県民党的なオール岩手の結集が図られ、岩手県民集会をやる岩手県民選対のような選挙対策本部も立ち上がり、そこの中には、むしろ達増知事が議員のときに、そういう海外視察で国会の制度を変えた、それは大変良かった、そういうこと、国会改革をしたような形で岩手の様々な課題を解決し、また、国の制度も変えていこうみたいな声が高まり、広がっているところでありますので、そういう意味ではエッフェル塔の写真を見たとか、いろんな話題は耳にしますけれども、むしろ、それをきっかけにしながら、岩手のあるべき姿や日本のあるべき姿について議論が進んでいるのかなと思っています。

記者
 ありがとうございます。私からもう一点なのですが、昨日、県議の集会で、小沢一郎衆院議員から知事のほうに激励の言葉があったと思います。その言葉を受けて、どのように感じられていたかを教えてください。

知事
 過去の4期16年の評価が前提としてあるので、そこを評価していただいているところは大変ありがたく思います。そして、人口減少対策を正面に据えながら、あらゆる政策を推進し、様々な職業、様々な地域での生活、それらを誰一人取り残さないよう県民の生活を守るという、そのためにやれよということなので、そこはハードルを高くされているような感じも受けるのですけれども、知事の仕事をするというのはそういうことでありましょうから、頑張りたいなと改めて思います。

記者
 先ほど知事も言われたオール岩手のような結集というところに関連してなのですけれども、昨日告示されました盛岡市議選にれいわ新選組公認で立候補されている方のX(エックス)の投稿で、知事の陣営から、ため書きというのでしょうか、屋内用ポスターというのでしょうか、そちらを頂いたという投稿がありました。これまで支持を呼びかける政党のほうに、れいわ新選組というのは、たしか聞こえていなかったような感じもするのですが、政党として支援をこの機会に要請されたのでしょうか。それとも、そういったことではなく、単純に一議員に対してということで、そういうふうな支援というのでしょうか、ため書きを贈られたりしたのでしょうか。

知事
 旧に倍する支援をお願いしますというのは、立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党の四つの政党に行っておりまして、そして、それは岩手県内に事務所があり、本部があるところで、そうではない政党で岩手県内で活動していたり、議員がいたり、議員候補がいたりというところには、旧に倍する御支援のお願いというのはしていないのですけれども、日頃からいろんなお付き合いもありますし、7月13日のいわて県民集会に来てくれたというような、そういう関係も生まれていますので、そういった人たちのところと、色々お付き合いをする中、選挙事務所に貼れるようなポスターを差し上げているところもあるという感じです。

記者
 分かりました。それでは、政党に対しての要請を求めての動きというものではないということの理解でよろしいでしょうか。

知事
 れいわ新選組の政策というのは、未来の党の政策をほぼ引き継いでいるものでありまして、未来の党は、私の妻が衆院選に出た党でもあるのですけれども、そのときの政策は非常にいいもので、震災直後の衆院選の公約としては最もいいものだと私は当時思っていて、それをれいわ新選組というのは、ほぼ引き継いで、今、活動しているので、大変好ましく思っています。れいわ新選組の関係者からも、私はいろいろ親しく声をかけてもらったり、褒めてもらったりもしていますので、そういう関係が自然にできていると言っていいと思います。特に緊縮主義は良くない、また、新自由主義的な経済政策は良くない、弱者切捨てで、とにかくマネーゲームのところだけが潤うような経済政策は良くないなんていうのは、特に打合せしなくても同時に発信したりしている関係にあるなと思っています。

記者
 1点、私のほうからまた伺いたいのですが、先ほど話題に出たツイッターのお話があったのですけれども、最近、ツイッターの名称がX(エックス)になったということでネットで話題になっていますけれども、よく投稿されていた知事として、名前が変わることへの感想であったり、今後、SNS(エスエヌエス)としての使い方について感じていらっしゃることがあれば教えてください。

知事
 僕の画面はまだ青い鳥のままなので、でも、タイムラインを眺めていますと、「うわ、X(エックス)になった」とか「うわ、かっこ悪い」とかいう悲鳴のようなツイートと言うのかな、それが書き込まれているのを見ていますけれども、イーロン・マスクさんの趣味なのでしょうけれども。X(エックス)というのは、男の子が好きなマークというか、仮面ライダーX(エックス)っていましたし、あとは、ゴジラ映画にスーパーX(エックス)という超兵器が出てきてゴジラと戦ったりしていましたし、そんな感じでX(エックス)なのかなと思っていて、だから私は、ほほ笑ましいと思っているのですけれども、でもそう思わない人はいっぱいいるのだろうなと思います。ウルトラマンX(エックス)というのもいたような気がします。ちょっとそこはきちんと見たことがなく、定かではないけれども。

記者
 先ほどのれいわ新選組の質問に関連してなのですけれども、れいわ新選組の代表の山本太郎さんは、小沢一郎さんと一時期、一緒に政治活動されたこともありますけれども、そういうふうな縁も含めて、例えば、知事選の期間中に応援を求めたりとか、応援に来てもらうというふうなお考えというのはございますか。

知事
 山本太郎さんが、「でも、私が岩手の知事選の応援に行くと迷惑だろうから」とか言っているという話を漏れ聞いていまして、そこは、政治というのは、先がどうなるか分からない分野であり、かつ、人に迷惑をかけない限り自由なもの、自由が本質な分野ではあるのですけれども、さっき紹介したような話が出ているという状況です。

記者
 今日は、知事選前の最後の会見ということで、一応お聞きしておきたかったのですけれども、ILC(アイエルシー:国際リニアコライダー)に関してなのですけれども、10年前の8月に建設候補地に北上山地が選定されていまして、今年(令和5年)で丸10年ということなのですけれども、コロナ禍などで誘致活動というのは結構影響を受けたかと思うのですけれども、改めて、どう誘致活動を今後行っていきたいお考えか、お聞きしたいと思います。県議会では、一部議員から知事の動きが乏しいのではないかというような指摘もあったかと記憶していますが、具体的にどういうふうに誘致活動を進めていかれるか、改めてお考えをお聞かせください。

知事
 地元の準備活動については、あまり滞りもなく着実に進んでいると思います。そして、そもそも研究者の皆さんが、まず、ILC(アイエルシー)を実現するための最大の力というのは、物質の根源を知りたい、物質の素粒子のさらに向こうにある真空のありようを突き止めたいというもので、より具体的に言うと、ヒッグス粒子について詳しく知りたいという、そういう研究者の皆さんの強い思い。これは、人類みんなにとって非常に大事な知識であり、かつて電子という素粒子が見つかったおかげで電気というものが発達したように、このヒッグス粒子について詳しいことが分かっていくと、これは様々な分野の技術の進歩にもつながるものと思っております。それをまず、科学者の皆さんがとにかくやろう、やろうということで、今、また組織的に進める動きを今年に入って様々展開してくれていますので、そういう研究者の皆さんとしっかり連携しながら、地元の準備が遅れることがないようにしっかり科学者の皆さんについていき、そういう科学者の皆さんと地元の思いというのを適切に政府に伝えていくということが大事なのだと思います。これは、令和6年度(政府)予算要望の中で岩手県から政府への要望を行っておりますし、岩手は復興の関係で復興大臣はじめ、関係大臣が岩手に来てくださるという機会があるので、そういう機会にILC(アイエルシー)のことを伝えたりもしていますし、政府、内閣の中に、いよいよILC(アイエルシー)を動かすときという御認識を広げる作業は、かなりできていると思っております。

記者
 すみません、先ほど最後と言ってしまったのですが、申し訳ありません、もう一つだけ教えていただければと思います。これまでの知事選挙では、東日本大震災からの復興の完遂というところが一つの大きな訴えの柱だったかと思うのですけれども、今回の選挙戦で特に力を入れて訴えていきたい政策であるとか思いであるというのはどういったところになるのか教えてください。

知事
 復興の完遂という言葉については、いろんな人が使っている言葉であるのですけれども、県は、(第2期復興実施計画期間である)「本格復興期間」の完遂と、「本格復興期間」に行うべき復興計画の事業をきちっと完了させるという意味で「本格復興期間」の完遂、本格復興完遂年というような言葉として使っています。本格復興の完遂という言葉を使うときだけ完遂という言葉を使っていて、「本格復興期間」に行うべき復興事業は基本的に完了しています。ソフト事業で継続しているものは、また別途あります。ということで、過去言っていたのは、むしろ10年たったら終わらせる、終わっていいとかという年限で区切って復興を終わったことにしてしまうのではなくて、今、目の前にある課題にきちんと向き合い、復興事業が必要なら必要な間、きちっとその事業は行うべきと、特にソフト事業を。それをむしろ、今まで強調してきたところで、そこは今回も変わりません。
 そして、今、県民の皆さんに呼びかけているのは、人口減少対策ということを軸にしながら、それは生活面での生きにくさを生きやすさに変えていくことにつながるし、また、産業面での就職して必要な収入を得にくいというような、そういう生きにくさを生きやすさに変えていくことにも直結しますので、今、目の前にある生きにくさにつながる課題を生きやすさに変えていき、それは、今すぐ幸福度を高めることにもつながっていきますので、そうやって目の前の課題をどんどん解決しながら、そして、今の時期に県民の皆さんに特に伝えたいのは、岩手は打って出るべき時期に来ているということです。子ども・子育て支援も明石市に匹敵するくらいの、主要な政策に関して明石市並みの、全国トップクラスの子ども・子育て支援策を今年度からやっていますし、そして、ニューヨーク・タイムズ(紙)に評価された盛岡の生活、文化の豊かさというのは、実は岩手の隅々にもあるものでありますので、昨日も金ケ崎町の前町長、髙橋由一さんの叙勲のお祝いがあって、「四海波静かにて」というような謡ですよね、謡曲、それを奥州地域の奥州市、金ケ崎町の大人たちは、大体謡えるというすごい生活文化があり、これは平泉(町)や一関市のほうもそうなのですけれども、普通の人の中に能を舞える人がいたりとか、能に合わせて謡う謡ぐらいであれば、多くの人が謡ができるとか、そういう岩手の生活文化の豊かさというのをどんどん発信していきたいと思います。それは、外国人にとってもすごく魅力的だし、民族芸能なんかもそうですよね。さんさ踊りもそうです。実際、(盛岡)さんさ踊りも今回、外国から外国人の方々がいつもより多く来てくださっていまして、我が意を得たりなのですけれども、そういう対外的に、特に、海外に向けて攻勢に出るチャンスなので、県民みんなで力を合わせてやっていきましょうというのを呼びかけたいです。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

次回記者会見

次の定例記者会見は9月上旬の予定です。

このページに関するお問い合わせ

政策企画部 広聴広報課 報道担当
〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
電話番号:019-629-5285 ファクス番号:019-651-4865
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。